2大巨匠名品紹介 「橋本関雪と榊原紫峰」特別展 足立美術館

 安来市古川町の足立美術館で、秋季特別展「橋本関雪と榊原紫峰」が開かれている。動物と花鳥の分野で新境地を開いた日本画家2人の名品32点を紹介している。11月30日まで。

 橋本関雪(1883~1945年)は初期に中国古典を題材にしたが、昭和に入り動物画を多く描いた。妖艶さを交え人間味漂う白狐が登場する「夏夕」や枯れ木に登るクロテナガザルを描いた「玄猿図」は、高い精神性と同時に美しい毛並み表現が、関雪ならではの特徴を表している。

 榊原紫峰(1887~1971年)は同館でも横山大観に次いで収蔵が多い。若き日は力強い表現を追及。胡粉(ごふん)など伝統的な技法を用い大胆な配置で草木を表現した「秋草」は、金地に色鮮やかさが際立つ。花鳥を生涯にわたって描き続け、ブンチョウやウソ、カササギなどさまざまな鳥が作品に登場。晩年は色を抑制し水墨画へと向かう。

 木佐布由美学芸員は「近代の京都画壇で活躍した2大巨匠の名品を味わってほしい」と話している。

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