倉吉市北谷地区は中山間地が多く、稲作農家も高齢となっている。同地区の最奥に位置する大河内集落では、米作りが困難な高齢者世帯の“田作りを助けよう”と、集落住民の有志が「お米屋 田助(でんすけ)」(佐々木龍夫代表)を設立。水田管理で活気を維持しようと活動している。
同地区では、児童数の減少により、本年度末で北谷小が廃校となり、高城地区の高城小と統合。同小の校舎地に新たに久米小が開校し、北谷地区からは小学校がなくなる予定で、地域から活気が少なくなるのではと懸念する声もある。
少子高齢化が進む中、高齢者世帯の田んぼが荒れ地にならないようにと、佐々木代表(67)▽山本晴輝さん(60)▽牧博文さん(59)-の3人が中心となって「田助」を作った。
水田の管理を続け、子や孫、若い世代にも引き継いでもらって活気のある田舎を目指そうと、減農薬コシヒカリの栽培などにも取り組んでいる。将来にわたる持続可能な農業にしたいとの思いを受けて、佐々木さんの長男の晋一さん(40)ら、次世代の後継者も活動に加わっている。
佐々木さんは「一番奥の大河内集落を活性化することで、北谷地区全体の刺激につながれば」と期待している。