植田正治の世界観感じて 三男・亨氏 昭和の地元の写真紹介

 境港市上道町の市民図書館で、生誕110年を迎えた同市出身の世界的写真家・植田正治氏(1913~2000年)の世界をテーマにした講座があり、三男の亨氏(78)=同市元町=が、正治氏が昭和30~40年代に地元の風物を撮影したモノクロ写真をスライドショーで紹介した。

 亨氏は、正治氏が残した約2400本の膨大な写真フィルムを5年がかりでデータ化。その一部の境港市に関係する写真を初めて地元で披露した。

 弓ケ浜海岸や境水道周辺、内陸の農村部の懐かしい風景、漁師や子どもたちを捉えたスナップ写真で、亨氏は「雪が降ると、喜んでカメラを持って出かけていった」「群像が好きで、人が集まるところに出かけた」と撮影のエピソードを語った。

 1978年に発刊された写真集「松江」に収録された作品のオリジナルプリントも公開。写真に照明を当てて見ると黒い部分に隠れた像が浮かび上がり、アナログの大型カメラで撮影したモノクロ写真の奥深さも伝えた。

 琴浦町梅田から参加した田中耕太郎さん(73)は「モノクロ写真でこれだけ透明感のある表現ができていことに驚いた」と感銘を受けていた。

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