コナン空港で生物多様性フォーラム 家族連れが楽しみながら理解深める

 生物多様性の保全について考える「とっとり生物多様性フォーラム」が25日、鳥取市の鳥取砂丘コナン空港で開かれた。基調講演やパネル討議、県内に生息する生き物の展示などがあり、家族連れが楽しみながら生物多様性への理解を深めた。

 生物多様性の保全に取り組む区域を環境省が認定する「自然共生サイト」の制度を周知し、認定区域を増やそうと県が初めて企画。家族連れなど約350人が来場した。

 保全生態学者で国立環境研究所の生態リスク評価・対策研究室長を務める五箇公一氏が講演した。五箇氏は生物多様性について「遺伝子や生態系のみを指すのではなく、生き物が織りなす景観も含む。人間が生きる上で必要不可欠な基盤」と説明。生息地の消失や環境汚染、外来生物の侵入など、人間の行動が多様性を損なう原因と指摘した。

 五箇氏は「生態系のバランスを維持する天敵の存在が重要。人間にとっての天敵は感染症で、新型コロナに替わるウイルスが必ず現れる」と警鐘を鳴らした。

 生き物の展示に見入っていた鳥取市浜坂の小林昂玄君(8)は「ナマズがかっこよかった。生き物が好きなので大切にしたい」と話した。

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