ちゃんこで元気になって 鳥取城北相撲部が珠洲市へ 炊き出しに向け準備

 能登半島地震の被災者に栄養たっぷりのちゃんこ鍋を振る舞おうと、鳥取城北高の相撲部員らが5日、鳥取市西品治の同校相撲場で炊き出しの事前準備を行った。避難所となっている石川県珠洲市の正院小で6日夜に約500食分の炊き出しを行う予定で、野菜を切ったり肉団子を作ったりと具材の下準備を整えた。

 石川県珠洲市には相撲部OBの実家があり、1月に石浦外喜義校長(62)が状況を確認したところ「ちゃんこが食べたい」と申し出があった。「(被災地は)食べ物はインスタント食が多いらしい。10種類の野菜と、ニンニクやショウガたっぷりのちゃんこを食べて元気になってもらいたい」(石浦校長)と、被災地での炊き出しを計画した。

 この日の事前準備では、現役相撲部員ら約20人が手際よく鶏ミンチや豚ミンチ計80キロを混ぜて団子の準備をしたり、ネギをみじん切りにしたりした。腕がかゆくなりながら、ナガイモのすりおろし作業を担当した藤村隆三郎主将(17)は「おいしいちゃんこで被災地の方に元気になってほしい」と力を込めた。

 支援隊は石浦校長を隊長として同校の教職員やOBら計12人で組織し、同校の中型バスで6日午前2時に出発。同日午後5時から炊き出しを実施し、7日午後1時に帰鳥を予定している。メンバーの一人で大相撲春場所からデビューを決めている松井奏凪人さん(19)は「石川県には大会や合宿などを含めお世話になった。恩返しの気持ちも込めて行ってきます」と話した。

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