空き家の利活用に取り組む鳥取県は、空き家を改修し魅力や利用価値を向上した好事例を選ぶコンテストの表彰式を県庁で開いた。最優秀賞の事例には住宅部門に村田邸(鳥取市、村田周祐代表)、店舗や宿泊施設などの用途で活用する非住宅部門に「Goods&cafeみっくす」(米子市、キミトデザインスタジオ)が選ばれた。
同コンテストは、心地よい居住空間やにぎわいの拠点に活用する好事例を県民に周知し、空き家利活用の意識醸成を図る目的で昨年度から実施。1年以上活用がなく、2013年度から22年度末までに改修工事が終了した空き家が対象で、住宅部門に4件、非住宅部門に7件の応募があった。
表彰式で平井伸治知事が入賞者に表彰盾を贈呈。審査員の一人、県建築士会理事の来田裕子さんは「空き家愛を感じるモデル事例が選ばれた。県民に周知して空き家活用の広がりに期待したい」と講評した。
最優秀賞の村田邸を手がけた令和建設代表の高藤宏夫さんは「伝統の残る元旅館の広い空間を改修した。持ち主や元所有者にも完成を喜んでもらえ、名誉ある賞を頂けて、苦労が報われた気持ち」と喜んだ。
最優秀賞を除く入賞は次の通り。
【住宅部門】優秀賞(ベストDIY賞)=SHIKANO Home STAY吉井邸(鳥取市鹿野町、吉井秀三氏)▽同賞(ベストアイデア賞)=山辺邸(八頭町、山辺裕司氏)▽優秀賞=Y邸(倉吉市関金町、福山建築・松本晃一氏)
【非住宅部門】優秀賞(地域貢献賞)=産前産後ケア施設はぐはぐ(米子市、新和マネージメント)▽優秀賞=藍染工房ちずぶるー(八頭町、PLUS CASA)古民家太田邸(同、QUON松井成樹代表)しかの宿本田中家(鳥取市鹿野町、いんしゅう鹿野まちづくり協議会佐々木千代子理事長)狐塚亭(琴浦町、森本萌氏)Yashago Base(境港市、境港玄孫プロジェクト都田賢吾代表)