鳥取短期大絣(かすり)研究室の修了作品展が29日、倉吉博物館で始まった。本年度の修了生が織り上げた着物や小物、袋物などの作品が、来場者の目を引いている。31日まで。
修了作品展は36回目。この1年間、研究室で学んだ研究生1人と特別研究生13人が着物や洋服、バッグなど計40点を出品している。
機織り工程を習得した研究生は、織り上げた絵絣の反物で作品を出品。研究生が織り上げている途中の絣が入った織り機も展示されている。特別研究生は、高度な経緯(たてよこ)絣で古典的な柄のほか、自らがデザインした柄の着物などの作品が並ぶ。草木染の作品もある。
指導する鳥取短大絣美術館の吉田公之介館長は「1年間の集大成。こういうものを織りたいという熱意がそれぞれの作品に出ている。ご覧になって、絣の魅力を感じてほしい」と話した。
研究室は、倉吉絣の保存、伝承を目指して1988年に開設された。