地域とつながりを 福祉事業所「桜苑」 カフェ併設店舗と新工場 パンなど販売、利用者が接客

 安来市植田町の障害福祉サービス事業所「桜苑」(岩本真友水施設長)にカフェを併設した店舗と焼き菓子・パンの新工場が完成しオープンした。これまで移動販売のみだったが、念願の店舗ができて地域との交流が深まることが期待されている。

 県道をはさんだ事業所向かいの土地を購入し、昨年9月に着工。国や市の補助を受け、工事費約3億円をかけて整備した。鉄骨平屋建てで、延べ床面積は730平方メートル。

 店舗は「sakura Campus」と名付け、販売スペースでは焼きたてのパンや人気のドーナツなど焼き菓子を販売。約40席ある開放的なカフェスペースには、親子でゆっくりとくつろげるキッズスペースも設けた。こだわりのコーヒーやモーニング、ランチを提供し、利用者が接客や調理に当たる。

 施設整備に伴い、就労継続A・B型の定員を20人増やす。岩本施設長は「これで完成ではない。重度の人が接客対応できる分身ロボットの導入など障害の程度に関わらず参加できるようにしたい。農福連携にも取り組みたい」と話した。

 ◇店舗は午前9時半~午後5時(カフェは午後3時まで)。火・水曜定休。

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