コラム

[潮騒] 1月28日(火)

2020年1月28日

 大阪市中央区の大阪国際平和センター「ピースおおさか」から3月に始まる大阪大空襲平和祈念事業の案内が届いた。太平洋戦争末期の1945年3月13〜14日、大阪が初の夜間大規模焼夷(しょうい)弾攻撃の標的となった第1次大阪大空襲の時期に合わせて毎年3月に開かれている◆毎回さまざまな切り口で空襲について考察。当時を知る人々や若い世代まで多くの来館者が集い、改めて戦争の悲惨さと平和の大切さを共感する貴重な場となっている◆これまでに戦争体験がある著名人を招いた講演なども企画。同市出身で昨年6月に亡くなった作家田辺聖子さんが2002年の行事に来館、講演されたことを思い出す◆世の中が戦争一色で、田辺さん自身も“軍国少女”だったという時代に大阪大空襲を体験。「煙と炎が舞う大阪市内を必死で歩き続けた」「覚えている限りは大阪大空襲について語り継ぐべき」−と、力を込めて語られた姿が印象深かった◆行事終盤の質疑応答では、毎年のように質問と合わせて自身の戦争体験を語られる参加者が後を絶たない。特に令和初となる今回は大阪大空襲から75年となる大きな節目。体験者が減り、戦争の風化が一層懸念される新時代にあって、平和を祈念する行事としてあり続けてもらいたい。(佐)


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