コラム

[潮騒] 9月8日(水)

2021年9月8日

 2年前の秋に福井県越前市の「たけふ菊人形」を訪れた。童話の主人公らを菊人形で表現しており、菊の香りと共にゆめゆめしい世界が広がった。今年は10月8日から約1カ月予定されている◆もともと菊づくりが盛んだった武生は52年から菊人形の展示をスタート。長年大河ドラマをテーマとした菊人形を制作・展示し、大阪のOSK日本歌劇団のレビューショーも行ってきた◆会場の武生中央公園には、絵本作家かこさとしさん(1926〜2018年)監修の「だるまちゃん広場」がある。絵本の世界観で創られた憩いの場で、大型の遊具などで子どもたちは大はしゃぎ◆徒歩圏内の「かこさとし ふるさと絵本館『(らく)』」にも足を延ばした。かこさんは現在の越前市出身で、絵本「だるまちゃん」シリーズや「からすのパンやさん」など600点を超える作品を残した。絵本館は2013年に開館し、かこさんの作品のほか4千冊を超える絵本や紙芝居を置く◆絵本のキャラクターが館内のあちこちに居て、原画なども展示される。絵本を読んだり工作したりできる部屋もあり、子どもも大人ものんびり。館内全体が優しさに満ちていて、何度も幸せのあくびが出た。電車で2時間かからない近さだが、コロナ禍の今はとても遠い。(斎)


サイト内検索