コラム

[温故知新] なぜワクチンありきか

2021年6月24日
賀茂川 耕助

 日本政府は新型コロナの英アストラゼネカ(AZ)製ワクチンを台湾に贈った。新型コロナ防疫の模範とされ、日本がマスク不足に見舞われた時に「天才デジタル担当大臣」がITを駆使してマスクを均一に行き渡らせたとして話題になった台湾だが、5月に入って「変異ウイルス」が広がり感染者が急増したという。台湾では記録的な干ばつによる水不足も起きている。

数時間以内に死亡

 台湾では3月からAZ製ワクチンの接種が始まった。日本でもファイザーに次いでAZ製ワクチンが承認されたが、血栓症がまれに起きるとの海外の報告から使用を見合わせているので、その分を台湾に送ったのかもしれないが、AZ製ワクチンは欧米の多くの国で使用が停止されている。

 ではAZ製以外のワクチンが安全かというとそうは思えない。厚生労働省は6月4日までの新型コロナワクチン接種後の死亡事例を発表したが、前回の5月22日から2週間で111人増え、死亡合計は196人となった。その多く(162人)は70歳以上でワクチンとの因果関係は全ての例で評価できないという。中にはワクチン接種から数時間以内に死亡した女性もいる。ワクチン接種で多くの高齢者の重症化を防ぐことができるのだからと専門家は主張するかもしれないが、ワクチンは安全だといつまで言い続けるのだろう。

 昨年12月から接種を開始した米国でもワクチン接種は頭打ちにある。ミシシッピやアラバマ州は3割未満、アーカンザス、ルイジアナ、テネシー、ワイオミングといった州も接種率は33%以下とCNNは報じている。安全性の確保されていないワクチンを12歳から接種することを許可したことへの反発もある。このような状況で米国では、ワクチンを打たせるために接種者に毎週1億円当たる宝くじやスーパーボウルのチケット、大手航空会社の無料航空券、大学の奨学金やライフルや散弾銃を提供しているのだ。

治療薬の使用は

 これまでコロナワクチンが許可されてこなかった理由の一つは、ワクチン接種によって本来ウイルスから体を守るはずの抗体が免疫細胞などへのウイルス感染を促進し、その後ウイルスに感染した免疫細胞が暴走して症状を悪化させてしまう「抗体依存性感染増強(ADE)」と呼ばれる現象のためだった。コロナウイルスが原因のSARSやMERSのワクチン研究では、動物実験でウイルスに感染したフェレットは全て死んだという。しかし新型コロナワクチンは動物実験を素通りして人体に投与されている。

 そもそもなぜワクチンありきなのか。例えば、昨年から治療薬として「イベルメクチン」があることは分かっていた。感染が爆発したインドで、5月を過ぎてから死者数が減少したのはイベルメクチンの本格投与に踏み切ったからだし、日本でも独自の判断でイベルメクチンをコロナ治療に使っている医師がいるという。長期的な安全性の分からない人類史上初めてのウイルスベクターワクチンやmRNAワクチンではなく、なぜ治療薬の使用を促進しないのか。70億人に複数回打つワクチンのほうがもうかるのは明白だが、安全性を怠ったらそれは人類への犯罪である。

(評論家)

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