金井啓子の伴走で伴奏

自然豊かな森に人工物は不要

2021年12月6日

夜の明るさは動物には迷惑

 近所の服部緑地公園で私が歩き始めるのは朝5時半近く。最近では真っ暗である。時間をずらそうかとも考えたが、思い直した。年間を通して同じ時間帯に歩けば、季節の移り変わりを味わえると考えたためだ。今は夜明けの時刻が遅くなっているが、冬至を過ぎれば明るくなる時刻が早まっていく。

 さて、最近は真っ暗な中で歩く楽しみがひとつ増えた。それは公園に住むネコたちとのふれあいである。まだ詳しく知らないのだが、避妊や去勢の手術を受けた印がある「地域ネコ」たちを支える動きがあるようだ。その中の1匹は私が通りかかると木の茂みなどから姿を現す。ネコを飼えないマンションに住む私にとって楽しいひとときである。だが、ウオーキングの時間帯が大幅にずれて、昼間にそのネコが現れるエリアを通っても全く姿を現さないことが何度か続いた。やはり基本的に夜行性なのだと実感した。

 夜行性と言えばタヌキもそうだ。私の友人は服部緑地公園の近くを明け方に通った際、タヌキを見かけたという。あれだけの木々が生い茂る服部緑地公園である。もしかしたらまだ見ぬ動物たちが、夜には「運動会」よろしく走り回っているかもしれない。

 大阪府は、服部緑地公園、浜寺公園、二色の浜公園に関して、20年間の管理・運営を任せる民間事業者の公募を行い、今月3日に締め切られた。府は「公園の維持管理に加え、施設整備(ハード事業)からイベント企画・立案(ソフト事業)まで、公園全体の管理運営を行う事業者を募集」したのである。

 公募に反対する署名2606筆を先月15日に府の都市整備部公園課公園活性化グループを通じて吉村洋文大阪府知事に提出したことは、既に書いた。同グループの担当者はその際に、公募によって服部緑地公園がどう変わるのかは未定だとしながらも、府民へのアンケートの中で「コンビニが欲しい」といった声があったことを教えてくれた。

 コンビニは基本的に24時間営業であり、これでもかというほどの電灯の明るさを近隣にふりまいている。もしあれが、暗い服部緑地公園に誕生したらどうなるか。ネコもタヌキも、そしてまだ出会っていないかもしれない動物たちも行き場を失う。過剰に木を切ることも困るが、暗い場所は暗いままにすることも強く求めたい。

 (近畿大学総合社会学部教授)



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