にちにち動物百科

 動物園はワンダーランド。ライオン、キリン、チンパンジー…。大阪市天王寺区にある天王寺動物園は、都会の真ん中でありながら、非日常の世界が広がります。のんびりさんだったり、怒りんぼうだったり。私たちがそうであるように、動物たちも見ているだけでは分からない愛くるしい一面があります。飼育員だから知っている動物たちの性格や食事、クスリと笑えるエピソードも交えて紹介します。

☆15 ペンギン

2019年6月13日

ぷっくり腹によちよち歩き

華麗に泳ぐアデリーペンギン
岩場を歩くミナミイワトビペンギン
水面から勢いよく跳び出すアデリーペンギン

 ぷっくりした腹に、よちよち歩く姿が愛らしいペンギン。大阪市港区の海遊館は、4種類のペンギンを飼育しています。陸の上ではゆっくりとしか動けないペンギンは、水に入るとミニバイクくらい速く泳ぎます。水族館では両方の姿を観察できます。

 3月にリニューアルした南極大陸水槽にオウサマペンギン、ヅェンツーペンギン、アデリーペンギン、フォークランド諸島エリアにミナミイワトビペンギンがいて、4種類計約50羽が展示されています。

■意外と固くて痛い

 南極大陸水槽は3種類のペンギンがいて、たくさんの来館者がかわいい姿にくぎ付けになっています。

 ペンギンの仲間では2番目に大きい体長約90センチのオウサマペンギンは、陸上でゆっくりしていることが多いです。ヅェンツーペンギンとアデリーペンギンは活発で、水中を元気よく泳ぎ回っています。

 1日2回の餌の時間になると、ペンギンは飼育員の回りに集まります。同館では、飼育員が1羽ずつ直接口に魚を入れます。オウサマペンギンは1日に最大60匹ほどのシシャモを食べます。

 餌をあげる時は、飼育員はある程度の順番を決めていて、他の個体にちょっかいを出すやんちゃな個体から、餌をあげています。餌がなかなかもらえないと、泳ぐために進化した翼「フリッパー」で飼育員の足をたたくことがあり、固くて痛いそうです。

■ほうき星のように

 同館では、ペンギンの泳ぐ姿を間近に見ることができます。

 水深6メートルほどの南極大陸水槽では、飛び込んできたペンギンが勢いよく底まで潜り、泡の軌跡を描きながら泳ぐ様子は、まるで宇宙のほうき星のようです。

 ミナミイワトビペンギンの水槽は、仕切りが胸の高さなので、にぎやかな鳴き声やペンギン独特のにおい、岩を跳び上がる姿が目の前で楽しめます。

 海遊館、須磨海浜水族館(神戸市)、京都水族館(京都市)の3館が連携し、世界に生息する18種類のペンギンの足形スタンプを集めるイベントを、来年3月末まで開催しています。ペンギンの魅力あふれる生態を知る機会になっているので、ぜひ体験してみてください。

【ペンギン】 鳥綱ペンギン目に属する種の総称。主に南半球に生息。世界で18種類のペンギンがいて、海遊館では4種類が飼育されている。鳥類だが、海で生息する姿に進化して、飛べない。「フリッパー」と呼ばれる翼を水中で上下して泳ぐ。


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