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「選択に正解はないが、自分で選ぶしかない」と話す三島有紀子監督=大阪市内 |
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夏帆(右)と妻夫木聡(C)2020「Red」製作委員会 |
大阪市出身の三島有紀子監督(50)の新作「Red」(日活配給)が梅田ブルク7ほかで上映されている。直木賞作家、島本理生の同名原作を夏帆と妻夫木聡の主演で映画化した濃密な男と女のラブストーリー。「イプセンの『人形の家』のように、女性の人生の選択を描いた」という三島監督に話を聞いた。
神戸女学院大卒業後、NHKに入局し「NHKスペシャル」などの製作に携わっていたが、生来の映画好きのため退局し脚本家修業と現場体験などを経てこの世界に入った。「しあわせのパン」(2012年)など軽快な家族ドラマから「幼な子われらに生まれ」(17年)のような重みのある社会ドラマまで幅広い。後者ではモントリオール国際映画祭で審査員特別大賞を受賞。「次は男と女のドラマを」と挑んだのが本作である。
前作で浅野忠信と寺島しのぶのラブシーンを撮っている時、「次は男と女の深い話を」と考えたという。そしてプロデューサーに薦められたのが「Red」だった。「夫・村主(間宮祥太朗)や子どもがいる主人公の塔子(夏帆)が、ある日、昔の恋人・鞍田(妻夫木)に再会し、それまで抑えていたものを解き放つ。ヒロインが人生の選択をして、それを取り返していく話で、作る意味があると思った」
夏帆を塔子にしたのは「人形のような彼女の目が、人間の目になっていくイメージが湧いたから」。「着物でいえば白色で、それがだんだんとRedになっていくプロセス。夫と鞍田、会社の同僚・小鷹(柄本佑)の3人とセッションして、悩み、もがいて出てくるものを見てみたかった。私自身彼女と同じポジションで葛藤しながら撮影に臨んだ」
夏帆と妻夫木の大胆な濡れ場シーンがある。「原作にもそれは多いが、描きたいのはセックスのその先のこと。妻夫木さんは大人の男性を演じられる俳優で、彼に相談しながら、鞍田という男が塔子に仕掛けていくプロセスを託した。ある意味、彼は悪い男であるが、同時に塔子の人間性を目覚めさせていく役どころ。塔子の身も心も開いていく。ラストシーンには私自身の気持ちも託した」。片岡礼子、余貴美子らが共演。
「20年前会社を辞めるとき、上司に『なぜ?』と聞かれたことを思い出す」。また一歩、監督としての目が深くなった。
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