大阪発 羅針盤

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外交・安保論戦 大阪でも熱 国際情勢背景、争点に

2017年10月11日

 衆院選公示前の9日、北朝鮮による拉致被害者の救出を目指す集会が大阪市内であり、地元の自民党前職が、国連総会で拉致問題に言及したトランプ米大統領と連携する安倍政権への支持を訴えた。片や、7日に来阪した共産党幹部は、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のノーベル平和賞受賞決定を引き合いに「核兵器禁止条約にサインする政府をつくろう」と力説した。安倍政権の外交・安全保障政策の是非は、大阪でも争点になりつつある。

 トランプ氏が9月の国連総会で北朝鮮拉致問題に触れたことについて、自民前職は「被害者家族の意思が結実したが、問題解決には結びついていない」と語り、北朝鮮の核・ミサイル開発も念頭に「(圧力をかける)安倍外交を信じてほしい」と力説。8日に大阪入りした公明党幹部も「妥協すれば北朝鮮の核に脅され続ける運命を、子どもたちに渡してしまう」と自公政権の外交に理解を求めていた。

 これに対し、共産幹部は「北朝鮮による核・ミサイル開発は許せない」とした上で「憲法9条を持つ国の首相ならば北朝鮮の核を止め、トランプ氏に軍事力行使をするなと迫るべきだ」と主張している。ICANのノーベル平和賞受賞については「これが世界の流れ」と訴え、核兵器禁止条約に署名しない安倍政権の姿勢を批判。演説会場に選んだ京橋駅前に目を向け「(終戦直前の)京橋大空襲を繰り返さないためにも9条を守ることが必要」と訴えていた。

 一方、新党である希望の党代表は「リアルな安全保障政策を考えてもらう方に参加を」と語っていた。日本維新の会との間で東京、大阪の候補者すみ分けを9月末に表明した次の日、在阪の民進党出身者(立憲民主党前職)は「私は全ての人を排除しない」とけん制していた。

 外交・安保政策を巡る政党、候補者の姿勢は国際情勢を踏まえ、衆院選で一層鮮明になろう。日本のありようを問う選挙戦が始まった。