私の働き方改革

変革を招いたシステム運用

「個別指導キャンパス」代表 福盛 訓之
2017年10月25日
福盛代表=左=から訓示を聴く新入社員(2017年の入社式)

精神的な豊かさ

 私は“一所懸命”に生徒と向き合ってきましたが、同じような熱意で社員は働いてくれないという悩みがありました。でも、ある時、生徒や保護者に満面の笑みで向き合ってもらうには、社員自身が会社に誇りを持って働けるようでなければならない、すなわち社員の満足度が高ければ、顧客の満足度も実現できると気づき、社員を大切にすることを重視するようになりました。

 大切にするとは、経済的な豊かさだけでなく、働き甲斐(がい)など精神的な豊かさを提供するということであり、そういう会社でなければだめだと、「働き方改革」に注力していったのです。

 例えば、現在、当社では残業はおおむねゼロ、育児休暇や介護休暇の取得率は女性社員に限っては100%です。また、年間休日数もこの3年間毎年増やし続け、有給休暇の奨励によりその消化率は100%に近づいています。休日数は増加していますが、平均給与も上がっています。

 特異な例では、介護で田舎の実家に帰らねばならない、結婚で他の県に移らねばならないという社員が出てきた場合、雇用を継続させるために、その地域の近所に教室を新たに作りもしました。ですから、近畿圏に集中しているのに飛び地のように愛知県や愛媛県に当社の教室があるのは、介護や結婚が理由で帰郷しなければならなくなった社員がいたからです。

顧客満足度

 労働者にとって良いことばかりなら、生産性が落ち、利益も下がるのではないかと思われがちですが、システム開発に着手し、各人が抱えてきた煩雑で膨大な事務作業を削減できました。

 計算上では、全社員で年間2万6千時間ぐらい短縮できましたが、残業がなくなり休日が増えたからといって、指導品質が下がったとか、仕事が雑になって顧客に迷惑をかけたことはありません。それを証明するように、保護者アンケートによる満足度の数値は、この数年間ずっと上昇し、また、生徒さんの退塾率は年々低下しています。

 そのシステムは、当社の経営スタイル、教育サービスの提供のスタイルに基づいて開発しました。生徒さんそれぞれに習いたい教科や回数、来校できる曜日、性格、現在の学力など全く違います。

 また、講師のほうにも、教えられる教科や来校できる曜日、内向的な生徒が得意だとか明るい生徒でないと教えにくいなど、さまざまな条件があります。

 1万人の生徒と約3千人の講師のマッチングを、従来は教室長がローテクで判断して行っていましたが、現在は、生徒さんと講師の個別情報を入力すれば、1週間の時間割が瞬時に作成できます。

 夏期講習会のカリキュラムや時間割作成も、これまで丸5日間かかっていたところ、今は3時間ぐらいの入力で仕上げられます。

 春期、冬期も講習会があるので、年間で15日間かかっていたものが約9時間に短縮され、生産性の改善という点で大きな役割を果たしました。

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