大阪発 癒やしの温泉巡り

秋田県湯沢市 秋の宮温泉郷「鷹の湯温泉」 (下)

2018年3月10日

素朴な郷土料理味わえる

すぐ前を役内川が流れ、雪に包まれた混浴半露天風呂

 秋田県の奥地に位置する“秘湯”という名に値する一軒宿「鷹の湯温泉」。私が描く秘湯の宿の条件を全て兼ね備え、日本秘湯を守る会の会員の宿でもあり、種々の魅力にあふれる。

 まず一つ目の魅力は、周りが大自然に囲まれた静かな手つかずの環境の中にあること。宿の目の前を役内川の清流が流れ、周りは小高い山々に囲まれた静寂地。春の新緑、夏の深緑、秋のまばゆい紅葉、そして冬の深い雪の世界と四季折々に訪れる旅人たちの心を癒やしてくれる。私は、特に雪に包まれる冬の旅が好きである。

 二つ目の魅力は、自然湧出で湯量豊富な天然温泉に入浴できること。自家源泉の泉質弱食塩泉、源泉温度79度(浴用は適温に調整)。神経痛・慢性リウマチ・慢性皮膚病・婦人病などに効能あり。自慢の浴場は、深さ130センチの立ち湯のある大浴場、婦人浴場、役内川の清流を見ながら入れる混浴半露天風呂と女性半露天風呂、目の前に役内川が迫り、開放感いっぱいの川の野天風呂、そして足湯がある。周囲の山々が紅葉に染まる秋、そして雪がしんしんと降る冬の露天風呂や野天風呂は最高である。

 三つ目の魅力は、地元で採れた旬の食 材を使った素朴な郷土料理を味わえること。料理長と長男の光博さんが中心となって地の野菜や山菜、川魚などを使ってヘルシーでおいしい会席風料理を提供する。4代目光太郎さんは、「人への情をいつまでも大切にして、決して近代 化を目指さない秘湯の宿の理念を、いずれ5代目となる長男へぜひ引き継いでいきたい」と話す。

 (大川哲次・温泉学会副会長、弁護士)

●温泉のプロフィル●
【所在地】秋田県湯沢市秋の宮字殿上1番地
【電 話】0183(56)2141
【部屋数】20室(和室、定員60人)
【宿泊料金】1万2千円〜1万5千円(2人1室、税・入湯税別)
【日帰り入浴】営業時間午前11時〜午後2時
【入浴料金】大人650円、小人325円
【交 通】
・JR奥羽本線横堀駅→宿(送迎車で約30分・要予約)
・東北自動車道古川IC→宿(鳴子経由、車で約90分)