相羽秋夫のお笑い食べまくり

上方落語「子ほめ」

2017年2月18日

子どもメニュー充実

色彩豊かな「春限定折りの松花堂」

 「酒を飲みたかったら、相手の年齢を若く言って印象を良くすることや」と教えられた男が、いろんな人に試みるがうまくいかない。そこで最後に生まれたばかりの赤ん坊に向かって、「う〜ん、お若く見える」とやってまた失敗する。ご存じ「子ほめ」だ。

 これは子どもを誉(ほ)める噺(はなし)だが、こちらは子どもが誉める店の話である。四天王寺(大阪市天王寺区)の東門からすぐの所にある創業30年の割烹(かっぽう)「新川(しんかわ)」は、特別に子ども料理を作ってくれる。和食を中心に子どもの好きな洋風食材を巧みにミックスした料理が4コースある(1500円〜3千円・全て税別・要予約)。春先には、写真のような「春限定折りの松花堂」(5千円)で子どもの夢を叶(かな)えてくれる。

 大人は、「ミニ会席」(要予約・3500円)や「鳥なべ」(1900円)の他に、50種近い一品(500円〜2千円)で楽しんで欲しい。中でも「いわしの梅肉揚げ」(600円)「甘鯛(あまだい)の芋サラダ焼き」(1200円)のオリジナルや「鰊(にしん)となす煮」(650円)のような定番が評判が良い。「磯自慢」(静岡県産、150ミリリットル800円)、「奥須磨」(兵庫県産)「喜楽長」(滋賀県産、共に同600円)に代表される日本酒や、フランス産ワイン「フィロンドール」(ハーフボトル、1500円)が、料理と相性が合う。ランチは、全予約制で、千円・1500円・2千円の3種類がある。この上に仕出しにも力を入れ、3千・4千・5千円の「松花堂」が凄(すご)い評価を得ている。四天王寺を始め、近辺のお寺の法要の折には、引っ張りだこだという。

 生粋の大阪人である日野雅俊さんの“渾身(こんしん)”の浪花の味が、この地にどっかりと根を張った。須磨子夫人の“献身”ぶりも手伝って、「新川」は家族全員の“満身”の力が漲(みなぎ)る店である。

(演芸評論家)
割烹「新川」
大阪市天王寺区勝山1の6の4
06(6779)6295
午前11時半〜午後1時半(月火木金ランチのみ、要予約)と、同5時〜同10時(予約可) 水曜休