相羽秋夫のお笑い食べまくり

上方落語 「猿後家」

2018年3月17日

質量豊かで安い

独自の製法で作る名物「酢豚」

 猿に似た顔の商家の未亡人がいる。回りの者には、いつしか“サル”を連想する言葉が禁句になった。この店に出入りする男、旅に行った話を巧みに報告して取り入っていたが、調子に乗りすぎて、最後に「ご寮人(りょん)はんは、唐の玄宗皇帝の妃(きさき)、“よう狒狒(ひひ)”(楊貴妃)にそっくりです」とやってしくじる。上方落語「猿後家」である。

 玄宗や楊貴妃が食べたであろう中国王宮海鮮料理を、あなたにもお勧めしたい。目差すは、北の新地にある「遥華(はるか)」だ。中国・江蘇(こうそ)省楊州(ようしゅう)市から25歳で来日。京都グランビアホテルの料理長を経て独立した李少華(りしょうか)代表が、試行錯誤の末に完成させた、味の極地が詰まっている。

 王宮料理の4大珍味、「鱶鰭(ふかひれ)姿煮込み」が2800円から(全て税込み)、「燕(つばめ)の巣」が2500円から、「干し鮑(あわび)」は7800円、「北京ダック」が6千円。

 こうした高級食材も含めて120種以上の一品がそろうが、中でも山芋を豚バラ肉で包んで揚げる独自製法の「酢豚」(1200円)や、蒸し鶏を甘辛ソースで炒める「四川名物よだれ鶏」(840円)など、他店にないメニューがあるのが特徴である。

 8種のコース料理も評判で、「鱶鰭姿スープ」や「酢豚」が入る「百合(ゆり)コース」(6千円)と、北京ダックが味わえる「椿(つばき)コース」(3800円)に人気が集まる。

 しかし、この店の最大の売り物は60品のメニューを、自席で好きなだけ注文できる「テーブルオーダー式バイキング」だ。2時間食べ放題で3500円。飲み放題を付けても5千円と、夢のような料金である。

 5種のランチ(700円〜1200円)も大好評。「内容があって量があって値段が安い料理を提供する」が、李代表の信念だ。9店舗のチェーン店があるが「これからは変化のある店づくりをしたい」と、李代表は、中国料理界の皇帝をめざしている。(演芸評論家)

中国王宮海鮮料理「遥華 北新地店」
大阪市北区堂島浜1の3の22 ビル堂島タウン3階 
06(6344)6568 
午前11時〜午後2時半(ランチ)と同5時半〜同10時半 
日曜休 予約可


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