2017年11月10日

茗人賞に田中さん 児童・生徒の部大賞は益田君

 本紙日本海柳壇の年間最優秀作品に贈られる「第41回茗人(みょうじん)賞」(新日本海新聞社主催)の選考が9日、鳥取市富安2丁目の新日本海新聞社本社で行われ、最高賞の茗人賞に琴浦町下伊勢、田中重忠さん(91)の「太陽を先生にして種を蒔(ま)く」、児童・生徒の部大賞に米子市尾高、伯仙小3年、益田輝君(9)の「だんご虫みをまもるため丸くなる」がそれぞれ決まった。

 田中さんの作品は「太陽があってこその地球、人間であり、太陽と先生を結びつけた着眼の良さがある。素直で実感がこもった句」とスケールの大きな作風が高く評価され、満場一致で最高賞に輝いた。

 益田君は、少年の好奇心と観察眼にあふれる作品だが「今の世の中の生きづらさにも通じる」と選者をうならせた。

 準賞は、南部町東町、岩田威寿さんの「淡い恋老いの動悸(どうき)が目を覚ます」と、米子市旗ケ崎4丁目、成田雨奇さんの「あたたかな時間にあった毛糸玉」。岩田さんの作品は「『動悸が目を覚ます』という表現が効いている」、成田さんは「懐かしい時代を思わせる心温まる作品」などと評された。

 同柳壇選者の鈴木公弘さん、政岡日枝子さん、牧野芳光さんが、昨年7月から今年6月までの1年間に掲載された作品のうち、三才五客に選ばれた約400句と児童・生徒の部の掲載句の中から受賞作を選んだ。(高坂綾奈)

 その他の入選者は次の皆さん。

 【佳作】松本雅子(境港市)山中康子(倉吉市)森本昭子(同)西村海希(米子市)藤原久直(境港市)竹村紀の治(米子市)

戦中戦後を思い出しながら詠んだ

 益田輝君の話 初めて作った川柳が大きな賞に選ばれて、とてもうれしい。近くに住むおばあちゃんに誘われて、昨年から始めました。外でバスケットをしたり、虫探しをするのが大好き。川柳は、目に付いたものをすぐに言葉にして詠めるのが面白いです。

初めて作った川柳選ばれうれしい

 田中重忠さんの話 これまでに準賞はありましたが、茗人賞は初めて。とてもうれしい。川柳は72歳から始めました。戦中戦後の苦しい中で、一生懸命に働きました。豊作を祈って小さな田んぼに種をまいた、そんな時代を思い出しながら句を作りました。