“凱旋公演”に胸高鳴らせ 劇団四季の俳優 森真琴さん(八頭町出身) 「クレイジー・フォー・ユー」に出演

 日本を代表するミュージカル劇団「劇団四季」に所属する舞台俳優、森真琴さん(31)=八頭町出身=が現在全国ツアー公演中の「クレイジー・フォー・ユー」に出演している。11月の鳥取公演で“凱旋(がいせん)公演”が実現する可能性があり、森さんは「今からワクワク、ドキドキしている」と胸を高鳴らせている。

目指した役 

 森さんは5歳でクラシックバレエを始め、国内外のバレエコンクールで入賞するなど活躍。15歳からモナコのバレエ学校に4年間留学し、卒業後は名門「モンテカルロ・バレエ団」で経験を積んだ。

 帰国後は表現の幅を広げようと歌や芝居の稽古に励み、2014年に劇団四季のオーディションに合格。「アンデルセン」や「オペラ座の怪人」でバレリーナ役などを務めてきた。

 「クレイジー・フォー・ユー」で演じる「ミッツィ」は、森さんが入団時から目指してきた役だ。初めて作品を見たとき、ミッツィ役の俳優がテーブルの上で披露する華麗で力強いタップダンスに目を奪われた。「この役がやりたい」。過去、ミッツィ役を務めてきたのはバレエのエリートがそろう劇団の中でも実力者ばかり。制作陣の信頼を得て、役を知らされたときはうれしさで震えたという。

感謝の気持ちで 

 ミッツィ最大の見せ場であるテーブルでのソロダンスだが、最初の稽古ではテーブルの上に立つこともできず、「子鹿のようだった」と森さん。不安定な足場に立って、タップチップの付いたトーシューズで音を鳴らす。履き慣れたはずのトーシューズが別物に思えるほど苦戦したが、「何としてでも」という気持ちで稽古を重ね、克服した。

 今作は米国の作曲家ジョージ・ガーシュインのクラシックとジャズが融合した音楽や多彩なダンス、細部までこだわったセットと衣装、笑いあふれるラブコメディーと見どころ満載だ。

 他の公演との兼ね合いで鳥取公演の直前まで森さんの出演は未定だが、森さんは「ずっとバレエをやってきて家族や学校の友達、先生が応援してくれている。感謝の気持ちを込めて公演に臨みたい。当日は客席からのパワーがすごくあると思う。作品のメッセージや感動をお届けできるように丁寧に演じたい」と意気込んでいる。

 鳥取公演(新日本海新聞社主催、鳥取県文化振興財団特別共催)は11月28日、とりぎん文化会館梨花ホール(鳥取市尚徳町)で午後6時半開演。チケットは一般販売中。問い合わせは電話0857(21)2885、日本海新聞ビジネス支援部。

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