第42回とっとり読書絵てがみ・感想文コンクール インタビュー(9) おおたけきよみさん 韓国児童文学研究者・翻訳家

韓国の空気感、感じて

 -本作の見どころは。

 韓国で知らない人はいないほど有名な昔話です。韓国の昔話には、虎がよく出てきます。お母さんは「虎が出るから早く寝なさい」と、子どもを寝かしつけていたんですね。干し柿は、昔の韓国では最高の冬のスイーツでした。何度も出てくる「アイゴー」という言葉は感嘆詞で、うれしいときやびっくりしたとき、悲しいときなど韓国ではどんな場面でも使います。このオノマトペ(擬音語)の楽しさも味わってもらいたいですね。

 -翻訳で大切にしたことは。

 行間にあふれる韓国文化の匂いや語り部のリズム、空気感です。実際に韓国の子どもたちが読み聞かせを受けたときの雰囲気を想像しながら、子どもたちが聞いていて気持ちよくなるように日本語に落とし込んでいきました。

 -コンクールにチャレンジする子どもたちへメッセージを。

 昔の韓国の子どもたちは家で温まりながら、お母さんやおばあちゃんからこの話を聞き、怖い虎と甘い柿を想像しながら心が満たされていったんだなということを想像して感想を書いてもらえるといいですね。

プロフィル

訳書に「とんぼ」(岩崎書店)、「非武装地帯に春がくると」(童心社)、「チェクポ」(福音館書店)など。東京純心大教授。

【募集要項】
 ◆内容 課題図書を読み、絵てがみまたは感想文を書いて応募する。各部門1人1点
 ◆応募方法 所定の応募票に必要事項を記入して作品に添付し、〒682-8505、日本海新聞中部本社ビジネス支援課「読書コンクール」係へ郵送または持参する
 ◆締め切り 2024年1月19日(金)必着
※詳しくは日本海新聞ホームページをご覧ください。

主  催 鳥取県学校図書館協議会
     新日本海新聞社
特別協賛 鳥取銀行

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