境港市中野町のあがりみち保育園で30日、地元でなじみの魚エノハ(ヒイラギ)について学ぶ集会があり、年長の園児21人が地元に伝わる食べ方でエノハを味わった。
エノハは体長10センチ程度の小型魚で、体のぬめりやひれのとげが特徴。境港では煮付けにして食べた後、湯をかけてスープとして味わう食べ方が伝わり、園児に伝承しようと市が「えのは集会」と銘打って初めて保育園2園で開いた。
市内で料理店を営む浜野政和さん(49)が講師を務め、エノハが中海や境水道、美保湾で刺し網などを使って漁獲されることなどを説明。園児らはしょうゆやみりんなどで煮たエノハの身を食べ終わると骨と煮汁をおわんに移し、やかんで湯を入れてもらってスープにして飲んだ。
エノハを初めて食べたという渡辺翠咲ちゃん(5)は「身もスープもおいしかった。また食べたい」と満足。浜野さんは「エノハは煮魚にした後、お湯を注ぐと2度おいしい。昔からの食べ方を子どもたちに知ってもらい、地域に広がってほしい」と話した。