宇宙産業の創出拠点に 鳥取砂丘月面実証フィールド「ルナテラス」完成式典

 鳥取県が鳥取市浜坂の鳥取大乾燥地研究センター内に整備を進めていた鳥取砂丘月面実証フィールド「ルナテラス」が完成し7日、開所式典が開かれた。国内外でさらなる成長が見込まれる宇宙関連産業の分野で、月面の環境に近い新拠点でのビジネス創出に期待がかかる。

 

 ルナテラスは、きめ細かい砂や起伏に富む地形など月面に似た環境を有し、屋外の実証フィールドとしては日本初。県などが展開する「鳥取砂丘月面化プロジェクト」の一環で整備された。建設業における先端技術導入などに活用する「建設技術実証フィールド」と合わせて広さは1㌶。総事業費は4500万円。

 式典では平井伸治知事が「未来に向けた研究に、県民の宝である砂丘の砂が活用されることは大変喜ばしい」と述べ、関係者がテープカット。そのほか、県と鳥大がフィールド活用に関する協定を締結し、それぞれのフィールドでは実証実験のデモンストレーションがあった。

 月面探査車向けのタイヤ開発に取り組むブリヂストン(東京)の石山誠次世代技術開発統括部門長は「砂粒が月と同じ細かさと言う点が魅力で、同じ環境で何度もテストできる強みもある。宇宙への挑戦の足元を支えるタイヤを頑張って開発したい」と意気込んだ。

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