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レーナ・マリアさんコンサート 無料開催へ寄付募る

2020年1月24日

 両腕と左脚に障害のある水泳のパラアスリートで、スウェーデンのゴスペル歌手レーナ・マリアさん(51)のコンサートが4月18日、堺市南区の国際障害者交流センター(ビッグ・アイ)で行われる。「レーナさんの歌声をたくさんの人に届けたい」と、入場は無料に設定、出演料やチケット代などの運営費は寄付で賄う。主催するLMO実行委員会(Love Mind Organization、梁東勲委員長)は「他者理解や共生の世界を築いていくきっかけにしたい」と、寄付を呼び掛けている。

「他者理解や共生の世界を築いていくきっかけにしたい」と、コンサートを企画した実行委員会のメンバーら=大阪市東成区

 レーナ・マリアさんは、両腕がなく、左脚が右脚の半分の長さで出生。3歳の時から水泳を始め、1988年ソウルパラリンピックは競泳3種目で入賞、バタフライで金メダルに輝いた。その後、音楽大学を卒業し、本格的に音楽活動を開始。活動を追ったドキュメンタリーは、日本でも放映され、反響を呼んだ。

■勇気くれる人

 今回の来日公演は、堺市のほか、兵庫県の伊丹市や丹波篠山市など6カ所を回る。ツアーの発起人である山中信彦さん(64)は「東京パラリンピックがある今年だからこそ、日本に来てほしかった」と話す。

 山中さんは、丹波篠山市で障害者短期入所施設やグループホームを運営し、バリアフリーコンサート「丹波篠山とっておきの音楽祭」を主宰。山中さんにとって、レーナ・マリアさんのコンサートは悲願でもあった。

 長女の瑞穂さんが、生後40日でヘルペス脳炎になり、重度の脳性まひの障害者に。瑞穂さんと共に生きる中、彼女の存在は常に光だった。しかし、瑞穂さんは2009年に24歳で死去。「娘が亡くなる前に日本に呼びたかった」との無念さもにじむが、「笑顔で前向きに生きるレーナさんの姿は、障害者本人や家族、支援者に多くのメッセージをくれる」と確信している。

■次の一歩へ

 山中さんのつながりで、関西と岡山市の6カ所でのコンサートが実現。堺会場は、「とっておきの−」にも出演する大阪チャチャチャバンドの伊藤寿佳子さん(55)が中心となる。

 会場が障害者に特化した施設であることや開催意義から、入場無料に踏み切ったが、想定していた助成金は得られず運営費用の問題が浮上。寄付金集めのコンサートを開催し、24日からはクラウドファンディングにも挑戦する。

 コンサート当日は、障害があるアーティストによるステージや福祉事業所と連携した農業マルシェ、アート作品を展示する「バリバリ!フェス」も同時開催。伊藤さんは「少しの優しさが、優しい世の中につながる。障害者の中には、“見えにくい障害”で困っている人もいる。温かい前向きな気持ちがつながり、一歩が出るきっかけになってほしい」と話す。

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 寄付はそれぞれ個人3千円、団体1万円、企業5万円から受け付け中。クラウドファンディングでは、運営費の一部120万円を募る。詳しくは、LMO実行委員会ホームページ。


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