俳優・歌手の武田鉄矢さんが平日朝、ユーモラスに語るラジオ番組「武田鉄矢 今朝の三枚おろし」(文化放送をキー局に全国各地で放送)が30周年。読み込んだ本を、いま関心の高い話題と絡めて取り上げる内容が聴く人の好奇心を刺激する。番組を通じて考えたことを聞く連載の最終回。
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〈番組を通じて同世代に届けたい思いがある〉
昭和の常識を最後まで貫こうと思っています。やっぱり生まれた場所、生まれた時代を愛さない限り自分を愛せないんですよ。そこを恨んだり間違っていたんじゃないかと思ったりすると人間って縮こまってしまう。
〈老いも死も番組では楽しく話してきた〉
自分のお墓をつくるなら縄文弥生時代にさかのぼってどんな物が良いか考えるとかね。時代ごとにいろいろなお墓がつくられてきましたよね。
今の一番の疑問は、なんで俺たちは年を取るんだろうか、老いていかなければならないのかということ。意味があるから年を取っていると仮定することで、老いの別の面が見えてくる。老いは私をしおれさせる身体的な変化だけではなくて、しおれる中に老いの何かがあるんじゃないか、と。
〈好奇心が尽きない〉
これはなぜなんだろう...