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野分 大阪発・論点 大阪から野分(台風)を起こします
2018/9/6

大阪日日新聞で何を目指すか 森友学園事件と私

 読者の皆さま、初めまして。相沢冬樹と申します。31年余り勤めたNHKを先月末に退職し、今月から大阪日日新聞で働き始めました。退職と転職のごあいさつを先月29日にフェイスブックに載せたところ、その内容が日刊ゲンダイで報じられて、賛否含めさまざまな反響が新聞社にも私個人にも寄せられています。特に私がNHKで森友学園事件の取材報道に携わっていたことが関心の的のようです。そのことも含め、私が大阪日日新聞で何を目指すのか、ご説明したいと思います。

◇   ◇

 森友学園事件は政権への賛否と絡めて語られることが多いのですが、私はそのいずれの立場も取らず、記者としてあくまで事実に基づき報道に当たってきました。この事件については二つの大きな疑問点があります。

 @認可基準を満たすのか疑問のある小学校がなぜ認可されようとしていたのか?
 A小学校の建設用地としてなぜ国有地が大幅に値引きされて売却されたのか?
 @は認可に当たる大阪府の問題、Aは売却に当たった国の問題です。取材の結果見えてきたのは、公務員が行政のルールを逸脱して、森友学園に、というより、小学校設立に便宜を図っていた姿です。NHK時代に私が出したニュースから二つをご紹介します。

 「国有地売却前に近畿財務局側が森友学園側から、支払える金額の上限を聞き出していた。実際の売却額はその範囲内に収まっていた」(昨年7月26日放送)▽「財務省側が森友学園側に『問題の土地からトラック何千台分ものごみを運び出したことにしてほしい』と口裏合わせを求めていた」(今年4月4日放送)。

 誰が見てもルールを逸脱しています。公務員は通常、こういう逸脱をしません。むしろ堅すぎるぐらい融通が利かないことは、多くの方が経験されているでしょう。なのに、なぜこの件だけ融通を最大限利かせたのか?

 通常なら、金を使った贈収賄という構図になりますが、森友事件ではこの種の金が動いていないことは、検察の捜査でも明らかになっています。この「なぜ?」の背後に何が潜んでいるのかが今後の取材の焦点で、私はそこを継続取材したいと考え、退職と転職を決めました。そのこと自体は政権への賛否と何の関わりもありません。

 大阪日日新聞の吉岡利固社主は、私に「自由に伸び伸びと取材し、記事を書いてほしい」と語ってくれました。そのことが、転職先にこの新聞社を選んだ最大の理由です。森友事件に限らず、取材したいテーマが多々ありますので、社主の言葉通り自由に取材し、その結果を読者の皆さまにお届けしたいと思います。

 折しも、大阪を秋の台風(野分)が直撃し、多大な被害をもたらしましたが、良い意味で大阪から「野分」を起こします。

 最後にお願いです。取材には情報が必要で、それは一義的には記者個人の努力と人脈で開拓するものですが、それだけでは限界もあります。特に森友事件については、財務省と近畿財務局、国土交通省と大阪航空局、会計検査院、森友学園、その他さまざまな関係者が、まだ明らかになっていない事実を抱えながら、じくじたる思いをされているのではないかと感じています。そういう方々に、ぜひ私とお話をしていただけないでしょうか?

 メールアドレスはf−aizawa@nnn.co.jp 電話番号は06(6454)1101です。もちろん森友問題に限らず、さまざまな情報をお寄せください。

 どうぞよろしくお願い致します。

 (大阪日日新聞 論説委員・記者 相沢冬樹)

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