関西あの人この人

「あったらいい」を開発

一般社団法人Hinatomo
吉井久美子代表理事
2016年8月10日
自社商品を手に「未来に役立つものづくりを続けたい」と話す吉井さん

 「日なたが広がり、友が集まってくる。日だまりのような場所でありたい…」。

 そんな思いの下に2013年、一般社団法人「Hinatomo(ひなとも)」(兵庫県伊丹市)は誕生した。吉井さんの愛称は“発明家くみこさん”。

 実際、「こんな商品があったらいいな〜」との発想から30歳のとき環境科学研究所を設立。磁石の組み方を考案した水質改善装置を開発し販売。その間、2度の出産も経験しながら事業を進め、消臭・抗菌などの機能性材料も開発した。

 そして材料開発がきっかけで、燃料電池触媒や新バッテリーの研究も企業との共同研究で始め、安価でパワーのある長期保存できる新電池の特許を三つ取得した。この研究開発が認められ、東久邇宮記念賞を受賞。

 今、最も力を入れているのが、安心・安全に飲める水の精製だ。

 世界で年間180万人の子供たちが下痢などの原因で死亡しているが、死因第2位は水の菌の感染という。

 「安全な水を飲める」ということで救われる命があることを知り、15年には「Omizuプロジェクト」をスタート。そして24時間たっても大腸菌・O−157を抗菌、抑制する「Hinatomo」パウダーの開発に成功した。現在は水・食・エネルギーを軸に活動中だ。

 「身近な暮らしの中から学びや気付きを得ることがマインドを保つ秘訣(ひけつ)。今後も研究開発に向き合いながら学んだ『信じてやり続けること』の大切さを胸にチャレンジしたい」と新商品の開発に燃えている。