大森均の釣れ釣れ草

肝醤油で食するカワハギ

2017年3月24日
絶品の肝醤油で食するカワハギのお造り

 釣り人の特権は何より新鮮な魚を食することが出来ることであろう。調理法も、新鮮でなければ成立しないものも数多くある。例えば肉質が軟らかいタチウオの刺し身などは24時間の違いで刺し身にはならない。釣り上げたばかりのタチウオの首をサバ折りし、砕氷と海水を混ぜた潮氷に漬けて保存し持ち帰ると、これは絶対的な鮮度保持と言える。これは釣り人でなければできないことだ。

 調理法としては肝醤油(しょうゆ)が、新鮮さが不可欠の最たるものかもしれない。一般的に肝醤油とは、肝臓をゆでて裏ごしし、酒やみりんなどで味付けした醤油をいうが、それぞれの材料の付け醤油として使用する。

 魚ばかりではなく鶏(とり)の肝醤油もあるが、他にはアワビ、アンコウなどの肝醤油が知られる。アンコウなどに比べカワハギは釣り人が身近に出合えるが、この魚の肝醤油もすこぶるおいしい。このカワハギは、釣り上げた当日ならゆでないで生のまま醤油にワサビの如く溶いて食べることをお勧めする。これはもう絶品!

 ▽しっかり止める

 普通、釣りはその魚そのものを狙うが、カワハギに関しては肝を狙うために釣行する釣り人が少なくない。近年の乗合船のカワハギブームもこのことと無関係ではなさそう。

 18日、「とにかく肝醤油でカワハギが食べたい」と、和泉市の多谷耕輔さんは、ホームグラウンドの栖原にカワハギ釣りに出かけた。もう、この釣りにハマって10年になるという。病高じてこの釣りのトーナメントにも出場するというから相当重症とうかがえる。

 「日の岬沖のいつものポイントで釣り始め、最初の2時間で18〜24センチまでを8尾と順調でしたが、潮の加減かその後バッタリとアタリが止まりました。11時過ぎ頃から散発的でしたが、23〜26センチの良型が3尾釣れ、昼すぎからは一投1尾のペースで計21尾とまずまずの成績でした」と多谷さんは満足そうに語った。

 この釣りの要点をお伺いすると「アタリが微妙なので、竿(さお)は鋭敏なものが必要です。集魚プレートは確実に効果がありますが、過剰に付けるとアタリが不鮮明になるので注意してください。小刻みに誘ってしっかり止めて待つ。しっかり止める、これが大切です」と多谷流テクニックを披露してくれた。

 ▽放血がポイント

 「肝醤油の刺し身を食べるために釣りに行っているようなものです。潮氷に漬ける前にいかに放血させるかがポイントです。これが十分でないと、鮮度が良くても臭みが残ります。さらに、持ち帰ってから肝を取り出し水にさらしておきます。調理上の留意点は1日置いたものは必ずゆでてから裏ごしして下さい。一度、魚屋で売っているもので肝をゆでて試しましたが、違う料理のようでした。身はできるだけ薄く切って薄作りにします。水にさらしていた肝をキッチンペーパーで水気をきり、包丁でたたいてつぶします。このとき少量のショウガもかくし味程度に一緒にたたきます。これをわさび醤油に溶いて刺し身をつけて食べると抜群です」と、いかにもおいしそうに語る多谷さん。これはたまりませんなぁ。

週末のイチオシ気配

 ■船■加太・和歌山

 メバル狙える。連日、20〜29センチのサイズを15尾前後が竿頭。潮により18〜26センチのガシラが5〜10尾まじる。エサはシラサエビ。▽荒神丸=電話073(459)1187

 ■磯(1)■大引・和歌山

 これから4月後半まではチヌとマダイが狙い目。大引は、この時期のチヌとマダイには実績があり、大型が期待できる。マダイはアシカやオオクラ、チヌは地寄りの磯で。要出船確認。▽上野渡船=電話0738(65)1222

 ■磯(2)■阿曾浦・三重

 そろそろバッタリ止まるかもしれないが、不思議と毎年のようにグレ最終コーナーを回ってから阿曾浦が復調する。志戸・サメガセなどでグレ30〜40センチ5尾前後期待できる。▽にしうら渡船=電話0596(72)1373

 ■筏■本浦・三重

 大物の気配が濃厚。この時期に毎年50センチ台後半が姿見せる。エサはカキ。この時期のイカダのチヌ狙いは、早朝より水温が上がってくる昼からの方が狙い目。▽やま栄渡船=電話0599(32)6009

 ■波止(1)■北港・大阪

 北港、南港、泉佐野、尼崎、西宮浜、ポートアイランドなど大阪湾全域で本格化気配。55センチまでのハネがいい人で5尾前後。タナは、2.5〜4.5ヒロで。▽ヤザワ渡船=電話06(6573)7712

 ■投げ■泉佐野・大阪

 今週末あたりから一文字波止で戻りカレイの釣果は急上昇するはず。その第一陣ともいえる釣果があった。4番あたりが狙い目。エサは青イソメ。▽菊川渡船=電話0724(62)8945

 ■SW■武庫川一文字・兵庫

 例年のデータからそろそろ朝夕のマズメ時にスズキサイズまで狙える。水温が上昇してきたので、ルアーのハネにまとまった釣果がでるはず。▽武庫川渡船=電話06(6430)6519

 (大阪日日APG 清水智之)