大森均の釣れ釣れ草

アオリイカのプロフィル

2018年10月19日
こんなモンスターが釣れるのもこの釣りの魅力

 こんなにアオリイカ釣りが盛んになったのはどうしてだろう。私が釣りの新聞や雑誌を読み始めた半世紀前には、アオリイカの「ア」の字の記述もなかった。最近の爆発的なブームと呼んでも差し支えない現象は、ここ15年ほどのことだ。

 じゃあ、昔はアオリイカがいなかったのか? いや、昔はもっといたに違いない。アオリイカは小魚やエビ、カニを捕食する典型的なフィッシュイーターで、ハリに掛かるとスミを吐き、勢いよく海水を逆噴射し、この推進力で突っ走る。釣っておもしろく、その上、食べておいしいとくれば、アオリイカファンが増えるのは当たり前。アオリイカ釣りのなかでも、エギングと呼ばれる餌木(えぎ)を使った釣りがこのブームのけん引車だ。

 ▽ボーナスの一助

 近年、ものごとの波及力は、そのジャンルにあるマスメディアのボリュームで、そのスピードが決まる。以前から大分や鹿児島、沖縄で和製ルアーと呼ぶにふさわしい手作りの餌木で地元の漁師がアオリイカを釣っていた。そのスリリングなおもしろさを、釣りの出版社やメーカーが放っておくはずはなかった。

 一定の条件を満たせば、本州以南どこででも釣れる。テクニックがなくてもある程度は釣れる。あればたくさん釣れる。こうしてアオリイカファンは逆放物線を描くように急増したが、餌木釣りのこの勢いに加えて、生きたアジを泳がせて釣るウキ釣りやヤエン釣りが、またおもしろい。

 ヤエン釣りとは、人力で対岸へ物や人を運ぶ渓谷でのミニロープウエーのような設備を「野猿」と呼ぶが、掛け針を下ろしていくそっくりな様子からそう呼ばれるようになった。とにかく、これらの釣趣あふれる複数の釣法の相乗効果が爆発的なブームになった。バス用品の売り上げが落ちている釣具店の救世主にはなるし、アオリイカの本を出せばそれが出版社のボーナスの一助になる。もうアオリイカさまさま。

 ▽秋は入門の絶好機

 シーズンは、主に春と秋に大きく分けられる。春はアオリイカが浅瀬へ寄って藻場で産卵する。そのため2キロ超の大きいアオリイカが釣れる。産卵を経て8月下旬を過ぎたころから、漁港や磯で親指大程度のアオリイカを目にする。このころは一潮ごとに大きくなり、1週間程度で2倍ほどにも成長するらしい。

 9月に入り春に生まれた新子がコロッケほどのサイズになり、10月になるとトンカツサイズが交じる。この頃は数が多いうえ活発にエサを追うため、餌木にも果敢にアタックしてくる。秋は入門の絶好機といえる。

 ▽だまされたと思って

 私は磯釣りに行く時には、必ず餌木を持っていく。それをアルバイトと仲間内の隠語で呼んでいるが、このアルバイトが、本命坊主の際のお土産になって、度々救われることがあるからやめられない。グレ釣りに渡礁した磯で7連発、8連発が続いて、とうとうグレ釣りの針に一度もオキアミを付けなかったことすらある。エサの準備や仕掛け、道具立てが面倒でないこともおすすめできる。まだ、アオリイカのエギングを経験したことのない釣り人の方は、是非、だまされたと思って始めてみません? 目からうろこ、保証!

週末のイチオシ気配

■船(1)■泉佐野・大阪

 淡路沖タチウオが小潮回りで絶好調。ほとんどの乗合船の竿頭が40尾前後。小島沖より淡路沖が大型交じる。30日から1日の小潮には高確率で再現する。タチウオテンヤ40号。要予約。▽海新丸=電話0724(69)2332

■船(2)■湯浅・和歌山

 日ノ岬沖に出るマアジ堅調。同魚25〜38センチが40〜60尾期待できる。他にイサギ25〜35センチ10〜20尾交じる。要予約。▽玉市丸=電話0737(63)6424

■船(3)■南部堺・和歌山

 南部沖でマダイ気配上昇。同魚30〜50センチ10〜15尾見込める。天秤ズボ釣り。エサはオキアミ。要予約。▽純栄丸=電話0739(72)5353

■船(4)■東二見・兵庫

 メジロ期待。同魚60〜65センチ1〜3尾にハマチ、ブリ交じる。他にサゴシ40〜50センチ2〜5尾。潮によりマダコ(竿頭30パイ程度)も出船している。要確認、要予約。▽西海丸=電話078(942)6480

■磯■大引・和歌山

 引き続きフカセ釣り、カゴ釣りでイサギ好調。25〜35センチが5〜15尾。フカセ釣りのタナ2〜5ヒロ、カゴ釣り6〜12ヒロ。▽村井渡船=電話0738(65)1041

■波止(1)■武庫川一文字・兵庫

 ドジョウ、キビナゴの引き釣りでタチウオ爆釣。連日、同魚60〜85センチ40尾前後が竿頭。メタルジグ(30〜50グラム)でも20尾、サゴシ40〜50センチ期待できる。▽武庫川渡船=電話06(6430)6519

■波止(2)■北港・大阪

 呑ませ釣りで青物上昇。夢洲でメジロ63〜68センチ2〜4尾。「アタリも多くなってる」と渡船店談。他にチヌ良型(40〜45センチ)がフカセ釣りで5尾。▽ヤザワ渡船=電話06(6573)7712

■ワカサギ■佐中ダム・兵庫

 まとまって釣れ始めた。同魚4〜11センチ150〜200尾が竿頭で例年より順調。▽ハイマート佐仲=電話079(593)0888

 (大阪日日APG 清水智之)



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