浅野秀弥の未来創案

【正念場の2年間】

2017年12月21日

大阪の命運懸かる

 自民党大阪府連の新体制が発足。新会長の左藤章衆院議員は来年2018年秋に実施が見込まれる「大阪都構想」の是非を問う2度目の大阪市民に対する住民投票、翌19年春の大阪府議、大阪市議が同時に改選される統一地方選、そして同年秋には松井一郎府知事と吉村洋文大阪市長がそろって任期満了となる。この三段跳びの日程を「大阪の将来の命運を握る2年間になる」と宣言した。

 受けて立つ大阪維新の会側は、堺市長選敗北に続いて先の総選挙でも大きく議席を減らし危機感は相当なもので、生き残りをかけて必死の戦いを挑んでくる。依然として同会議員の精神的支柱でもある橋下徹前大阪市長は土壇場の切り札として、いずれ表舞台に出てくるのは間違いない。

 経年劣化をきたしていた府市政に対し、有権者の強い期待を背に橋下氏は登場した。既得権の打破や、身を切る改革をお題目にして一時は国会でも勢力を伸ばしてきたが、今や気が付けば全国はおろか、大阪のみのローカル政党になっている。

 しかも、私の見るところ、言動不一致も甚だしい。例えば、維新改革の一丁目一番地である「都構想」はあれだけ住民投票の際に、「最初で最後」と言いながら、負ければ平気で2回目の投票を画策。対案の総合区にしたって、既成事実作りだけで必須理由は見当たらない。さらに、2025年大阪万博誘致も、夢洲では多大な費用が掛かり過ぎて「なぜあそこでやるのか?」がまるではっきりしない。吉村市長も、前任者に比べると人当たりがよいイメージで機能しているが、米サンフランシスコ市との姉妹都市提携の一方的解消は議会や民意の裏付けがない勝手なパフォーマンスだ。それより住吉市民病院統廃合問題をはじめとする市民サービスの露骨な切り捨てをキチンと説明すべき。維新が常に唱える「府市の二重行政解消」は現在の知事、市長の勝手な決めつけに過ぎない。

 新たな自民党府連執行部は、他の府議会、市議会の野党と広く連携し、今度こそ維新への期待感は「実態なき幻想であった」と有権者に明確に示さなくてはならない。

 あさの・ひでや(フリーマーケット=FM=社社長、関西学生発イノベーション創出協議会=KSIA=理事長)1954年大阪市生まれ。わが国のFM創始者で日本FM協会理事長。関西経済同友会幹事。数々の博覧会等イベントプロデュースを手掛ける。