相羽秋夫のお笑い食べまくり

上方落語「ザ・シンガー」

2018年5月27日

豊潤・淡麗2種の中華そば

最も人気がある「豊潤中華そば」

 「歌手になる人材が、もういなくなった」と考えたレコード会社が、歌のうまいラーメン店主人に目を付ける。3年間みっちり基礎を習得させ、「いよいよ売り出しか?」と思われたが、地方巡業に出される。レコード会社スタッフが、怒った店主を宥(なだ)めると、「俺を“ダシ”に使ったな。もう女房の“そば”に帰る」。笑福亭鶴志の創作「ザ・シンガー」である。

 歌謡界も厳しいが、ラーメン業界も厳しい。特に大阪の福島は、20店舗以上がひしめく激戦区だ。そこへ昨年3月に新たに参入したのが、JR大阪環状線福島駅の北側を走る神戸線高架下“福ろうじ”内の“YAMACHAN(ヤマチャン)”である。

 店主の山※高志さんは、和食一筋に修業してきた腕を生かし、鳥がらと鰹(かつお)や昆布で取った出し汁に、出身地の愛媛県南宇和郡愛南(あいなん)町産の醤油(しょうゆ)で味付けした自慢のスープと、細うどんのような食感の麺が特徴の“中華そば”で区別化を図っている。

 自家製のレアーな焼(やき)豚も自慢で、麺の上に北海道産の山葵(わさび)を粗く摺(す)り下ろしたものを乗せる。香りがアクセントになって、旨(うま)味が増す。少し甘めの“豊潤”中華そば(700円、全て税込み)・味玉中華そば(800円)、肉中華そば(900円)の3種がある。同じ価格で、すっきり味の“淡麗”が3種出来る。1番人気は豊潤中華そば(600円)だ。餃子(ギョーザ)(300円)、それに中華そばに使うものとは異なる自家製焼豚を乗せた「焼豚丼」(550円)などのメニューもある。これらと中華そばを組み合わせたセットメニューがお徳用である。

 生ビールはグラス400円、大ジョッキ(600ミリリットル)600円。瓶ビール(中)は550円。

 タイムスリップしたような“福ろうじ”で、昔懐かしい味の中華そばを食べると、昭和の歌謡曲が聞こえてきそうである。(演芸評論家)

※は崎の大が立
中華そば「YAMACHAN」
大阪市福島区福島7―11 福ろうじ南51
午後6時〜午前1時、日曜休
電話なし、予約不可