きらめきびと

自身の治癒力強化目指す

さかみ鍼灸院院長
酒見 一弘さん
2016年11月9日

 肩こり、頭痛、倦怠(けんたい)感、さらには不眠など現代のストレス社会では自律神経の乱れからくる症状に悩まされ、生活に支障をきたす人も増えている。「そんな人にこそ経絡治療を知ってほしい」と言う。

 26歳で理学療法士になり、病院や施設で多くの患者のリハビリを支えてきた。その頃の治療の主流は西洋医学で、鍼灸(しんきゅう)などの施術はその補助的な手段に過ぎないと考えられていた。しかし、幼少期から悪かった視力がさらに悪化したため、35歳の時に勤務を続けながら大阪市立視覚特別支援学校に入学。そこで東洋医学を本格的に学ぶうち、中国伝統の鍼灸術である脉診流(みゃくしんりゅう)経絡治療に出会い、その奥深さに感銘を受けて転向を決意した。

 「それまでは、骨折で来た患者さんがおなかが痛む、気分が落ち込むなどと同時に訴えても、気のせいと励ますか、内科に紹介するという治療しかできない現場に違和感を持っていました」と振り返る。

 卒業後は訪問での鍼灸マッサージを続け、今年7月に開院。酒見さんの施術は、気血の流れ、経路のバランスを整えることで、全身の免疫力を高め、自身の治癒力を強化することを目指す。病気になる前の不調段階での経絡治療を実践している。「体の痛み以外にも不定愁訴に悩んで、原因が分からないと病院に見放されたような人が最後に頼って来られます。理学療法士としての経験も生かし、病院での経過を把握したうえで、施術や運動の指導をします」と熱く語る。

 趣味は音楽鑑賞と学校仲間たちとの盲人野球(グランドソフトボール)。旭区、41歳。