きらめきびと

最後の夏 「野球の神様に感謝」

大阪中体連準硬式野球部
柳生 和也副審判長
2018年8月10日

 この夏、東大阪市の花園中央公園野球場で開かれた「第69回大阪中学校優勝野球大会(準硬式)」で、定年退職を前に副審判長として“最後の夏”を迎えた。四條畷西中(四條畷市)の監督としても子どもたちと汗を流し、「やりきった」と充実感を漂わせる。

 深野中(大東市)の準硬式野球出身で、「自分も中学で準硬式を指導したい」と教師を志した。教職3年目に住道中(同市)で初監督を務め、四條畷中(四條畷市)を率いた第53回大会では優勝を飾った。

 子どもたちとのコミュニケーションを大切に、「適材適所」が信条。毎年が「記憶に残る」チームだが、特に四條畷中の優勝は「ずばぬけた力はなく、子どもたちがよく守った。みんなで本当に喜んだ」と鮮明に覚えている。

 今夏の四條畷西中は守口地区大会1回戦で強豪の関大一に0−3で敗れた。試合後のミーティング。これで引退となる涙目の3年生らを「野球だけが人生ではない。培った力を生かし、これからは全部勉強や」と明るく送り出した。

 チームは勝ち進めなかったが、連日、大会役員として審判やグラウンド整備に汗を流した。役員業務の合間にスタンドで試合を見つめながら、「西中やったらなぁ」と言葉が漏れる。本音は「子どもたちを連れてきたかった」。それでも「悔いはない」。最後の夏をユニホーム姿で迎えることができ「野球の神様の導き」に感謝する。

 「野球は筋書きのないドラマといわれるが、本当にハラハラ、ドキドキ。定年を迎えようがやっぱり野球好きは変わらない」。その視線は、グラウンドの白球を追いかけていた。