来阪catch

遊園地でキラキラと

映画 「オズランド 笑顔の魔法おしえます。」 
主演 波瑠
2018年10月27日

アットホームな非日常

「非日常の場所が日常の職場になって…」と話す波瑠=大阪市内のホテル
波瑠(左)と西島秀俊=(C)小森陽一/集英社(C)2018「オズランド」製作委員会

 女優の波瑠(27)が等身大のヒロインを演じている映画「オズランド 笑顔の魔法おしえます。」(波多野貴文監督、HIGH BROW CINEMA+ファントム・フィルム配給)がTOHOシネマズ梅田・同なんばで上映されている。「遊園地でキラキラ輝いて、アットホームな非日常が楽しめる作品になった」という波瑠に話を聞いた。

 ドラマ「対岸の彼女」(2006年)でデビューし、ファッションモデルもやっていた波瑠が、いま女優として輝きを増している。全編沖縄ロケの初主演映画「がじまる食堂の恋」(14年)のヒロインと、NHK連続朝ドラマ「あさが来た」(15年)のそれが一つの契機になり、九州熊本ロケの今作「オズランド−」の波平久瑠美役につながった。

 「海猿」シリーズなどの原作者、小森陽一の珍しい女性主人公の物語で、波瑠をイメージして書かれている。「原作者からそれを聞いてとてもうれしかった。都会の新人OLの久瑠美が会社の思わぬ研修で熊本の遊園地に配属させられる話で、日頃は遊びで行く非日常の世界で働くことになり、遊園地でキラキラ輝き、アットホームな非日常が楽しめて楽しかった」

 東大卒の新人社員(岡山天音)と遊園地に赴任早々、上司に当たる「魔法使い」の異名を持つ小塚慶彦(西島秀俊)がジョークで仕掛けた歓迎式で驚かされショックを受けるところから久瑠美のおかしな職場体験が始まる。張り切っていろいろと企画を考えていた彼女に、小塚は「まず掃除を覚えるのが肝心」と、毎日その指示が飛ぶ。

 「それに反発するところから仕事は始まり、最初不服そうで、あまり彼女に共感できなかった。それでも失敗を繰り返しながら、小塚さんや先輩の弥生さん(橋本愛)や園長(柄本明)らに囲まれてだんだんと遊園地はお客さんをいかに楽しくもてなすかを学び、それを少しずつ自分のものにしていく」

 遊園地勤務に少し慣れてきて、初めにあった不満も消えかけているとき、東京本社勤務時代に憧れていた同僚で恋人だった小西(中村倫也)が様子を見にやって来る。彼が「遊園地勤務を早く引き揚げて、また都会で楽しくやろう」と言うと、久瑠美は違和感を覚える。

 「都会と田舎がどう違うのか。この遊園地に吹く懐かしく、優しい風は何なのかと彼女は考える。非日常の遊びの時間が日常の仕事になっている。ひょっとしたら私の女優業も、目的は遊園地の久瑠美と同じなのかもしれない」

 熊本県荒尾市にある実際の遊園地グリーンランドで撮影は行われた。「夏の終わり頃の撮影でそれが終わる時、遊園地の制服を脱ぐのが嫌になった。かわいい映画になったと思います」。波瑠の顔がすがすがしい。