日曜インタビュー

日々新たな発見がある

劇団四季 「ソング&ダンス60感謝の花束」
出演松元 恵美
2013年12月15日

一歩でも成長したい

「お客さんに感謝の気持ちを届けたい」と話す松元恵美=大阪市中央区の大阪日日新聞
「ソング&ダンス60−」で歌う松元恵美(撮影・荒井健)

 劇団四季創立60周年記念ツアー「ソング&ダンス60 感謝の花束」(加藤敬二構成・振付・演出)のフィナーレ公演が23日から1月5日まで、大阪市中央区のシアターBRAVA!で上演される。「感謝の気持ちを込めて!」と張り切る入団4年目のホープ、松元恵美に抱負をじっくりと聞いた。

■名曲と名場面

 −「ソング&ダンス−」とは。

 劇団四季が上演したミュージカルの名曲や名場面を独自のアレンジで再構築したショー形式のステージ。今回は劇団創立60周年記念で全国のお客さまに感謝の気持ちを歌と踊りに乗せてよりすぐりの名場面をごらんいただきたい。全国64都市で107回のツアー公演の最後として大阪に帰って来ます。

 −どんな内容?

 ことし日本上演30周年の「キャッツ」から四季とディズニーの最新作「リトルマーメイド」まで、名曲、名場面を選んで繰り広げるステージ。私は「サウンド・オブ・ミュージック〜もうすぐ17歳」や「ジョン万次郎の夢」から「あきらめないで」などに挑戦します。

 −いい歌がそろっている。

 「あきらめないで」は特に大事に歌っている。誰でもくじけそうになる時がありますが、そんな時「負けないで」と前向きな気持ちになれるように歌っている。「感謝の花束」をお客さんに伝えるのが目的で、私たち出演者一人一人が、お客さん一人一人に「花」を届けたいと思っています。

 −「コーラスライン」の「ワン」もいい。

 俳優の卵がオーディションを受ける風景を描いたミュージカルで、私たちは他人事ではないので余計に思いがこもる。「ワン」は、四季60周年が「次の一歩」を踏み出すということと、俳優が個々に「一歩でも」成長したいという思いが重なっている。私も原点に帰って演じています。

■小3で憧れ

 −四季に入団したキッカケは。

 小学3年生の時、舞台鑑賞の時間があって、歌舞伎と四季を見た。四季の「二人のロッテ」を初めて見て感動し、憧れた。大学生の時に「キャッツ」を見てこの世界に入ることに決めた。大学は中退したけど両親は応援してくれたのでうれしかった。

 −四季の初舞台は。

 入団3カ月目に地元名古屋で行われた「オペラ座の怪人」。まだ何も分からない中で怒とうのごとく事が運び、初日を迎えた。バレリーナの役で、とにかく「集中!」と心につぶやきながら舞台に上がったのを覚えている。「コーラスライン」の時は、初日に足首をケガして恐怖だったことも。舞台の人物と同じ思いで「悔やまない…」と歌った。

 −舞台に上がる時に考えることは。

 「毎日が戦い」。今の120%を目指そうということ。作品のメッセージとして「明日を生きる勇気」と「感謝」を忘れないこと。自分に対し常に真摯(しんし)であること。一日一回、「舞台で生きる」と問いかける。そうすると日々新たな発見がある。

 −目標は。

 やはり、歌と踊り、そして芝居ができる俳優。四季の先輩、野村玲子さん。「エビータ」で共演させてもらって、そのオーラに魅せられた。奇麗で、基礎が全部入っていて俳優のかがみだと思う。見習うために私自身に「なれ」「だれ」「くずれ」の三つを戒めにしている。

■「にゃんばろう」

 −息抜きはいつするの?

 公演の旅で、土地の人の差し入れや、おいしい空気に癒やされる。ゆるキャラのくまモンを見つけるのがうれしく、最近は「にゃんばろう」(大阪交通局)も気に入ってます(笑)。

 まつもと・えみ 7月20日生まれ。愛知県出身。4歳からクラシックバレエを始め、ジャズダンスや日本舞踊、声楽のレッスンも積む。2009年に「オペラ座の怪人」で初舞台を踏み、「サウンド・オブ・ミュージック」のリーズル、「コーラスライン」のマギー、「エビータ」のミストレスなど多数。「ソング&ダンス60−」でシンガーを演じる。