日曜インタビュー

予測できないライブ感覚

映画「相棒−劇場版IV−首都クライシス 人質50万人!特命係最後の決断」
主演 水谷豊 反町隆史
2017年2月5日

ゴッドストップまで…

「劇場版はスケール感が大きい」と話す水谷豊(左)と反町隆史=大阪・梅田の東映関西支社
「道頓堀クルーズ」で映画をPRした水谷豊(左)と反町隆史

 テレビでスタートして16年になる人気ドラマシリーズを映画化した「相棒−劇場版IV−首都クライシス 人質50万人!特命係最後の決断」(橋本一監督)が11日から梅田ブルク7ほかで公開される。「見どころは予測できないライブ感覚」という特命係の水谷豊と反町隆史のコンビに話を聞いた。

■4人目の相方

 −映画シリーズも4作目になるが、今回の見どころは?

 水谷 テレビで始まって16年、長く続いていると思うと同時に杉下右京の相方も4人目で、代わるたびに劇場版が作られている。反町君の冠城亘と組んでテレビシリーズが始まり、待望の劇場版が出来て「よかったね」という気持ち。亘は法務省からの出向で、また帰ることになると思うので、それまで一緒に頑張りたいと思う。

 反町 僕はこのチームに入ってまだ1年で右京さんの相棒というより上司、部下という関係だと思う。本当の相棒はこれからというところだが、劇場版はスケール感が大きく、これをやってチーム、右京さんに少し近づけたような気がしている。水谷さんが右京に変わる瞬間も分かるようになった。

 −スケール感ではラストのスポーツ選手の大パレードがある。

 水谷 国際犯罪組織のリーダーが日本に潜伏していることが分かって、右京と亘が総務部広報課の社美弥子(仲間由紀恵)の依頼でその行方を追う。その犯人が9億円を要求し、ダメなら日本のスポーツ選手の凱旋(がいせん)パレードで「大変なことが起きる」と脅迫してくる。50万人が集まるパレードで、これをどう見せるか。北九州市小倉駅前の小文字通りのビル街で撮ったが、このシーンは見どころ。

 反町 出演する前にテレビシリーズを見直したりして、これの面白さを研究した。劇場版はまた別の見どころがあって、エンターテインメントの極め付きという感じがする。完成した作品を水谷さんと一緒に東京・大泉の東映撮影所試写室で見たが、本当に面白かった。国連の犯罪情報事務局の元理事として登場する鹿賀丈史さんや黒衣の謎の男の北村一輝さんらが暗躍する。

■前相棒らと再会

 水谷 鹿賀さんは僕より二つ年上で、劇団四季の時代から見ていたが、今回いい形で共演できてうれしかった。そして前の相棒の神戸尊(及川光博)が応援に来てくれたし、鑑識課から警察学校に異動した米沢守(六角精児)とも会えて久しぶりにうれしい時間だった。シリーズの歴史をたどっているようで、そのライブ感覚が味わえたし、観客にもそれを感じてもらえたらうれしい。

 反町 劇場版は人間ドラマも深く描かれているし、シリーズでおなじみの人物が多いので、例えば伊丹刑事の川原和久さん、角田課長の山西惇さんらとの会話が楽しい。そしてたどりつくのがアクションシーンで、右京さんが走るのでびっくりする。小倉井筒屋デパート内で怪しい男を2人が追いかけるシーンがあって、これは僕のシーンだろうと思ったら、水谷さんが実に早く走っている(笑)。

 水谷 パレードのロケ撮影に地元から3千人がエキストラとして参加し協力してくださったので僕らも頑張らねば申し訳ない。劇場版は特にアクションシーンがあるし、それが見どころになっているので、つい全力で走っている。反町君の走りとは時間差があるが、早く走っているように見えるのは16年のキャリアがさせるものかもしれない。右京は「今、何をやればいいか」がよく分かっている。

■チームの協力で

 −次の目標は?

 反町 水谷さんは撮影に入る前に、出演者やスタッフに必ずあいさつし、握手をする。それがチームの一つの力になっている気がする。僕はこの歳でできることを大事にして頑張る。

 水谷 次は何をするのか分からない。シリーズの終わりは「ゴッドストップまで」と言うしかないが、シリーズは一人ではできないし、皆さんに引っ張ってもらって続けたい。

 みずたに・ゆたか 1952年生まれ。北海道出身。68年にドラマ「バンパイヤ」で初主演。「傷だらけの天使」「熱中時代」でブレーク。映画は「青春の殺人者」(76年)でキネマ旬報主演男優賞など受賞。次回作は初監督の 「TAP THE LAST SHOW」。
 そりまち・たかし 1973年生まれ。埼玉県出身。モデルから俳優に転身しドラマ「ビーチボーイズ」「GTO」で一躍茶の間の人気者に。映画は「君を忘れない」(95年)「座頭市 THE LAST」(2010年)など。ドラマは「八重の桜」(13年)など。