旅ばな

 外資系シティーホテル、大型リゾートホテルなどの総支配人を経て、現在、ホテル・旅館プロデューサーとしてホテルの再生・運営を主に活動する吉武英行が、旅のエピソードや宿での失敗談、宿の上手でお得な利用の仕方などを連載します。

知られざる顔…ホテル裏話

2017年8月28日
フロントマンの言動にも、実は裏の顔が…

 ホテルの知られざる裏の顔を少しだけ紹介してみよう。何かの参考になれば幸いだ。ホテルウオッチングのチェックポイントとして覚えておくとよい。

 まずはフロントマンのウソの決まり文句。「ご意見がありましたら何なりとお聞かせ下さい」。聞く気など最初からない。「大変失礼しました。マネージャーにもキチンと報告致します」。その場しのぎは天才的。「大変申し訳ありませんでした」「またのお越しをお待ちしております」。心にもないことを口走るのは常とう手段。

 宿泊時、部屋の掃除が行き届かず、清潔でないモノは何かを教えよう。まずはヘアドライヤー。清掃担当者がほとんど手をかけない。次にテレビのリモコン。これも同じ。ブランケット(毛布)は最低1年は洗濯しない。ベッドスロー(ベッドに飾る一文字の布)は半永久的に洗濯しない。

 そして気をつけなければならないのは食器類。客室清掃は短時間で行うため、食器などが十分に洗えない。未使用のグラス等、棚などの拭き掃除をした雑巾で食器のホコリを拭くばかなハウスキーパーもまれではあるがいる。

 もう一つ、こういう話も聞いたことがある。客室清掃の仕事に従事している人は旅行先の宿泊施設に行ってもタオル類は持ち込みし、ホテルのタオルは使わない。タオルがどれほど汚く使われているかを知っているからだという。さらにもう一つ、フロントでお客さまを名前でお呼びすることは良いサービスといえるが、お客さまから名前で呼ばれるフロントマンは気分がいいものではない。名札は断りもなく名前を呼ぶためのものではないということを認識してもらいたい。

 今回は悪い例を挙げてみたが、もちろん美談もたくさんあることも付け加えたい。

 (ホテル・旅館プロデューサー)