旅ばな

 外資系シティーホテル、大型リゾートホテルなどの総支配人を経て、現在、ホテル・旅館プロデューサーとしてホテルの再生・運営を主に活動する吉武英行が、旅のエピソードや宿での失敗談、宿の上手でお得な利用の仕方などを連載します。

蒜山高原〜大山へ

2017年9月25日
料理と景観を満喫できる蒜山高原と霊峰大山

 中国道落合ジャンクションから米子道、蒜山インターから10分で蒜山高原に着く。放牧されているジャージー牛とふれあい、お昼に高原名物、牛乳1本付ジンギスカン料理を堪能、高原の空気、景観を満喫し、そして霊峰大山(だいせん)へ向かう。

 日本名峰ランキングでは富士山、槍ケ岳に次ぐ第3位に付ける「大山」。海抜1709メートルの大山は中国地方最高峰。北西側から見る優雅な姿から「伯耆富士」との愛称がある。富士山と異なるのは複成火山といわれ、古期の成層火山と新規の鐘状火山からなる。小爆発、浸食と崩落により南壁や北壁は厳しい急崖で、西側はなだらかな傾斜で優しく美しい。

 ここで面白い話を聞いた。なぜ「だいせん」と読むのか。一般的には「おおやま」と発音するだろう。山という字は、ヤマ、サン、ザン、センと読む。サンは漢音、センは呉音。呉音とは日本に古く伝承し、仏教用語の漢字の音で深い歴史を物語る象徴的な読み方らしい。日本全国で「山」を「セン」と読む山を調べてみると、全国で約70ほどあり、そのほとんどが鳥取県と岡山県北部で、佐渡島、隠岐の島にも存在する。

 これは中国、朝鮮から伝わったらしいとされている仏教の伝来とも関わりがあるのでは。ともあれ、霊峰大山は神秘的なストーリーを残している。そんな伝説についておしゃべりしながら食べた“ひるぜん焼きそば”の味は感動ものだった。友人たちに頼まれた土産、蒜山大根が妙に重く感じたのはなぜだろう。ぜひ訪れてほしい場所である。

 (ホテル・旅館プロデューサー)