鳥取県内でインフルエンザが流行し、学校の臨時休業が相次いで発生している。感染症対策が徹底されていたコロナ禍は、秋季のインフルエンザ流行が抑えられており、9月の臨時休業発生は4年ぶりだった。秋は修学旅行や学習発表会など学校行事がめじろ押し。状況によっては行事の中止や延期も想定され、感染状況をにらむ状態が続く。
県感染症対策課によると、9月1~30日の臨時休業件数は計38件に上った。内訳は東部で34件、中西部でそれぞれ2件と、東部での流行拡大が目立つ。同月で比較すると、コロナ禍前の2019年は5件、コロナ禍の20~22年は0件で、爆発的に増加している。
9月に校内全体でインフルエンザが急拡大し、臨時休校となった東部の小学校では、保健便りなどで、マスク着用や手洗いうがいなど児童らが自分でできる感染対策を呼びかける。校長は「コロナの感染症法上の位置付けが5類になり、予防対策の意識が緩んだ。再び気を引き締めて対策したい」と話す。