倉吉市関金町泰久寺の旧国鉄倉吉線廃線跡観光案内所で、「日本一美しい廃線跡まつり」(NPO法人養生の郷、倉吉市主催)が開催された。ミニSLに乗車して線路跡に敷かれた専用レールの上を進むアトラクションもあり、一日だけ復活した倉吉線に、参加した大人も子どもも歓声を上げて大喜びしていた。
参加者は同所で受け付けを済ませた後、旧国鉄倉吉線の線路跡をたどって、泰久寺駅までの約1キロを歩いて散策した。
泰久寺駅からは、ポッーと汽笛を響かせ、水蒸気を勢いよく噴き出してゆっくり走行するミニSLに5、6人ずつ乗車。約60メートルを走り終えると、釜の中で真っ赤に燃える石炭を不思議そうにのぞき込む子どもの姿も見られた。
鳥取市から家族連れで参加した稲田将士君(米里小3年)は「とっても楽しかった。クラッカーを引いた時のようなにおいがした」とうれしそうに話した。
山守トンネルまで続く線路跡の途中には、美しい緑の竹林が広がっている。山守トンネルの中は真っ暗だが、竹に模様を施した「竹灯(あか)り」でライトアップされ、いつもとは違う風景を楽しんでいた。
旧国鉄倉吉線は、現倉吉駅から山守駅までの約20キロを結んでいたが、1985(昭和60)年に廃線となり、現在はウオーキングやトレッキングコースとして利用されている。