韓国仕様にローカライズされる日本アニメ

  •  韓国では日本のアニメーション映画の人気が高まっている
  •  台湾・台北の街角で車いすの高齢者と外国人ヘルパー

 韓国では2022年に公開された漫画「スラムダンク」のアニメ映画「THE FIRST SLAM DUNK」に続き、23年には観客動員数が550万人を突破した新海誠監督の「すずめの戸締まり」が日本映画としての興行成績で1位に立ったほか、宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」も好成績を収めた。日本の若者の多くがK―POPに魅了される中、韓国の若者には今も日本のアニメ人気が根強い。

 日本アニメの大半は韓国に輸入される際、現地向けにローカライズされる。ドラえもんの主人公のび太はジング、ポケモンのサトシはジウ、名探偵コナンの工藤新一はナム・ドイルといった具合だ。名前はもちろん、地名や通貨、食事も現地式に変更するため、海外作品だと知らずに楽しむ人も多い。

 理由はいくつかあるが、一番はメイン視聴者である子どもへの配慮だろう。耳慣れない日本人名より韓国語の名前なら性別や年齢帯が理解しやすいし、「オーサカ(大阪)」を「釜山」に変えれば第2の都市という特性が分かる。

 原作の世界観を守りつつ、他文化圏の人々にストーリーを伝える現地化は翻訳にも似ている。翻訳に巧拙があるように、ローカライズの質によって名作にも、...

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