新日本海新聞社旗争奪「第37回北但西部地区少年野球大会」(新日本海新聞社主催、香住ジュニアベースボールクラブ主管、香美、新温泉両町、但馬野球協会など後援)が29日、新温泉町湯の健康公園多目的グラウンドで開かれた。美方郡内4チームが熱戦を繰り広げ、決勝戦では3連覇を狙う香住ジュニアベースボールクラブと浜坂ブルーオーシャンズが対戦。積極的に攻撃を仕掛けた浜坂ブルーオーシャンズが終始、主導権を握り3年ぶりに王者の座に就いた。
澄みきった青空の下、真剣なまなざしをした球児らは勝利を目指し、はつらつとしたプレーを展開。グラウンドは選手や試合を見守る保護者らの熱気に包まれた。(足立七海)
▽決勝
浜坂ブルーオーシャンズ
04403=11
00000=0
香住ジュニアベースボールクラブ
(五回コールド)
▽三塁打 門脇(浜)
粘り強くボールを見極めた浜坂が序盤から走者をため、得点を重ねた。
浜坂は4点を先取した三回、ボールに手を出さず四球で2死二、三塁とし、関尾颯の中前適時打で加点。続く門脇も右翼線を破る2点適時三塁打で点差を広げた。投げては山本が被安打2の好投で打線を抑えた。
香住は南垣が二回に右前、五回に左前にボールを運んだが後続が倒れ、流れを引き込めなかった。
浜 坂11―0香 住
【浜 坂】打安点
⑤ 門 脇312
⑥ 西 川312
⑦ 石 谷300
② 藤 田311
④ 前 田300
① 山 本110
⑨ 木 本100
③ 西 村210
⑧ 関尾颯111
8 尾 崎110
計 2176
【香 住】打安点
⑤ 岡 200
⑦ 谷 口200
①9田村虎200
③ 飯 尾200
⑥ 南 垣220
② 宮 本200
④ 本 田200
⑨1入 江100
⑧ 松 井100
計 1620
投打かみ合い強さ発揮 浜坂

今季の目標に「但馬の主要大会完全制覇」を掲げている浜坂ブルーオーシャンズ。投打の軸がかみ合い、3年ぶりの優勝を果たした。
1回戦、決勝戦の2試合で失点はわずか1。緊張を感じさせない構えから安定した投球を見せた左腕石谷、昨秋から本格的に投手練習を始めた右腕山本のエース2人が流れをつくった。
決勝戦では山本が好投。「三回くらいから無失点を意識し始めた」とギアを上げ、無失点で締めた。三回、2死二、三塁で打席に立った門脇は「絶対に自分が打ってランナーを返す」と誓って打席に立ち、優勝を決定付ける2点適時三塁打を放った。
西村監督は大会を振り返り「全体的に調子は低調だったが、それなりの得点差で勝てたことは自信につながったと思う」。個々の選手が着実に力を付けた新チームは、目標に向かって一歩を踏み出した。(足立七海)
諦めず戦えた 準優勝の香住
「絶対勝とうと思って練習してきた」と悔しさをにじませた香住ジュニアベースボールクラブの川嶋監督。「元気では負けてなかった」と選手をたたえ、「5年生のピッチャーも成長している。バッテリーを強化し、次こそは勝ちたい」と前を向いた。
主将の谷口は「点差が開いても諦めずに戦えた。応援がよかった」と決勝戦を振り返る。チームは劣勢に立たされても、仲間を応援する姿勢を貫き、全力で声を出し続けた。
「やっぱり悔しい」と率直に語る谷口は「もっと素振りを増やし、全体的に打てるチームにしていきたい」と意気込んだ。(安部航太)
最後まで全力プレーを誓う 新温泉の樹岡主将

開会式では、新日本海新聞社但馬支社の田中泉美支社長が「日頃の練習の成果をしっかり発揮して、最後まで全力で諦めずプレーしてください」とあいさつし、選手を激励した。
出場選手を代表し、新温泉ドリームズの樹岡友貴主将が「ここにいる仲間とともに、いつも応援してくださる方に感謝し、最後まで全力でプレーすることを誓います」と各チームの旗を背にして、元気よく宣誓した。(安部航太)
白熱したプレー掲載 移動編集車出動し特別号外

会場には、日本海新聞移動編集車「日本海メディア号・みみちゃん」が出動し、各試合終了後に試合結果や選手たちの白熱したプレー写真を掲載した特別号外を発行。選手や保護者らに配布した。
特別号外はB4判のカラー両面刷りで、各試合50部ずつ発行。選手たちは試合後すぐに号外ができるスピードに驚きながら、自分が写っていないか熱心に読み込んでいた。(高﨏正範)