鳥取県大山町で、今年も国の特別天然記念物コウノトリの繁殖が確認された。昨年営巣したつがいが同じ巣に戻って卵を産み、複数のひながふ化しており、県西部では初めて2年連続の繁殖成功となった。
町によると昨年、兵庫県生まれの雄と京都府生まれの雌のつがいが飛来し、町内の高さ約8メートルの電柱に営巣してひな3羽がふ化した。今年2月中旬ごろに同じ巣につがいが戻っているのを地域住民らが目撃。3月中旬に抱卵、4月中旬に少なくとも3羽のひなのふ化を確認したという。
町は6月上旬にひなに個体識別のための足輪を付ける予定で、1日の町議会臨時会に作業費31万円を盛り込んだ一般会計補正予算案を提案し可決された。
町文化財室の中島佑輔主任は「巣立ちを見守り、これからもコウノトリが来てくれる環境を大切にしていきたい」と話した。