寺地千代子さん(84)=湯梨浜町藤津=の切り絵展が、町中央公民館で開かれている。花や動物などをモチーフにした繊細で美しい切り絵作品が並び、訪れた愛好者の目を引いている。31日まで。
会場には、寺地さんが絵を描いて切り絵にしたオリジナル作品を含め、計17点が展示されている。赤い色紙を切って作った伊勢エビは、厚みのある腹部や長く伸びた触覚などが再現された迫力ある作品。ほかに、優しい表情で手を合わせる仏像や水車小屋、シクラメン、ボタン、菊など多彩な作品が並ぶ。
寺地さんは30代で切り絵を始めたが、仕事で一時中断した。65歳ごろから再開し、家事の合間などに切り絵専用のカッターを使った創作活動に励み、現在は北栄町の切り絵教室の講師を務めている。「完成した作品を飾る時が一番楽しみ。できる限り、切り絵を続けていきたい」と話した。