コラム

[潮騒] 9月23日(木)

2021年9月23日

 人生は選択の連続だ。身近なところでは昼食選びから、大きなものでは結婚、就職などがある。岐路に立った時、人は悩み、迷いながらもどちらかを選ばなければならない◆一方で選択できない事柄もある。例えば学校の教師や会社の上司などは一部を除いて自らが選ぶことは難しい。最たるものは親子関係だろう。良好ならばいいが、そうでない場合は両者ともに不幸でしかない◆最近「親ガチャ」という言葉が話題になった。子どもからの見た親は「何が出るかは運次第」の自動販売機「ガチャガチャ」のおもちゃと同じと表現している◆背景には親の「当たり外れ」が将来に大きな影響を与える現実がある。例えば「勉強できる環境」は親の収入にも大きく左右される。東大の調査によると学生の親の約6割が年収950万円以上だという。各大学の授業料は公私ともに値上がりし、卒業後に奨学金返済に苦しむ元学生も多い。苦学しながらも学問を修め、生業を立たせることとはすでに昔話なのかもしれない◆この10年、経済格差は拡大と同時に固定化が進んだ。近いうちに総選挙が行われるが、政治家は「ガチャガチャ」とは異なる。何を、誰を選択するのか。有権者はそれぞれの政策を見極めることが重要だ。(椎)


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