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文芸作品“聖地”いざなう 冊子「関西の物語」発行

2020年8月10日

 明治安田生命保険の「関西を考える会」(中央区)は、関西2府4県にある文芸作品ゆかりの地をまとめた冊子「関西の物語」(A4判、96ページ)を配布している。作品の舞台となった場所や映画のロケ地、作家に関連した地域を、有識者79人がそれぞれの視点で紹介。自身の体験などを踏まえながら、数々の傑作が誕生した“聖地”の魅力を伝えている。

「関西ゆかりの文芸作品の世界に思いを巡らせて」と呼び掛ける浅村代表(左)ら

 冊子は、明治から昭和の作家▽昭和から平成の作家▽古典作品▽映画・ドラマの舞台・ロケ地−の4章で構成。有識者は、大学などの研究者だけでなく、会社員から作家まで幅広い分野から参加している。個々の主観や思い出を交えながら生き生きと各地を描写しているのが特徴だ。

 大阪の旧家を舞台に4姉妹の日常生活をつづった谷崎潤一郎の『細雪(ささめゆき)』をめぐっては、谷崎の妻・松子が書いた「細雪」の字を残す碑の場所を紹介する一方、大阪のうどん屋の名物メニュー「ささめうどん」とのつながりを示し、「極細のうどんに、とろみの付いただしが美味」といった情報も載せている。

 司馬遼太郎については、自宅を活用して開館した記念館で、作品を創作する過程を追体験できる点を指摘。それとともに、執筆者が小学生のとき、本人からそうめんを作ってもらったことがあったが、「麺が伸びていてまずかった」などと、ほほ笑ましい逸話も盛り込む。

 和歌や俳句関連の地域を通して、関西の歴史や文化の奥深さを発信。各地の歴史的建造物が、映画やテレビドラマをはじめ、アニメの舞台になっている点にも光を当てている。

 同会の浅村真吾代表は「著名な作家から、知る人ぞ知る作品まで、幅広く掲載した。新型コロナウイルスの影響で、自宅で過ごす時間が増える中、関西ゆかりの文芸作品の世界に思いを巡らせ、自粛明けには、その場所を訪れる文学散歩を楽しんで」と呼び掛けている。

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 冊子は1人1冊無料。郵送で配布する。送付先の情報と送料310円分の切手を同封し、郵便番号541−0054、大阪市中央区南本町1の7の15明治安田生命堺筋本町ビル9階、明治安田生命大阪本部「関西を考える会」に申し込む。問い合わせは電話06(6260)2513。


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