大阪ニュース

中小の事業承継、コロナ影響4割 大商調査

2021年1月10日

 大阪商工会議所は、新型コロナウイルス禍で事業承継に影響があった府内の中小企業の割合は約4割だったとの調査結果をまとめた。このうち3割弱は「廃業の可能性が高くなった」と回答。経営者の高齢化が進み、もともと課題だったところに、新型コロナが深刻な影響を与えた格好だ。成功事例を紹介する広報誌を発行し、早期に準備を始める重要性を啓発している。

事業承継の成功事例を周知するために発行した広報誌「事業承継のススメ」

 調査は、事業承継の現状を把握し、支援活動に役立てるため、従業員300人以下の中小企業や個人事業所を対象に昨年6月30日〜7月21日かけて実施。有効回答は4105者だった。

 事業承継に関して新型コロナ感染症の影響があった企業は40・7%、個人事業主に限ると61・0%。代表者の年齢別では、60歳台で36・8%、70歳台では44・7%が「影響があった」と答えた。

 影響があった企業のうち、事業承継について「遅らせた」のは31・0%、「難しくなった」のは34・9%。「廃業の可能性が高くなった」は27・1%だった。

 大商は「早期に事業承継の準備を始めることが廃業を防ぐ重要な手だて」と位置付け、広報誌「事業承継のススメ」を創刊。年1、2回発行し、毎回事業承継を進めるポイントとなるテーマを設定して作る。

 初回は12月に発行。「早い準備が成功の鍵」をテーマに、企業の合併・買収(M&A)の手法で事業承継につなげた事例を示している。大阪市中央区内の大商で配布しているほか、ホームページの記者発表一覧から調査結果とともにダウンロードできる。(加星宙麿)


サイト内検索