岡力の「のぞき見雑記帳」

プロボクサー 佐伯霞さん

2018年6月18日

関西から世界の頂点を目指すOL

ボクシングも仕事も熱心に取り組む佐伯さん

 真剣なまなざしでパソコンと向き合い仕事をするOL。大阪に本社を構え不動産業を展開する株式会社日商エステムに勤務する最強の女性社員である。

 今年5月7日に入社した佐伯霞さん(21)は、プロボクサーの肩書を持つ業界注目の選手だ。大阪市此花区出身。父の影響で6歳からキックボクシングを始め頭角を現す。中学1年時にボクシングへ転向。2011年にトルコで開催された世界女子ジュニア選手権では優勝という快挙を果たした。

 大阪学芸高校時代は、シニアの全日本女子選手権ライトフライ級で優勝するなど順調に戦績を重ねオリンピックを目指した。しかし近畿大学進学後は、五輪の規定となる階級に体重を増加しスランプに陥る。結果、リオ五輪の出場は断たれたが、プロとして世界の頂点を目指す事を決心。大学を中退し、世界3階級制覇王者である長谷川穂積選手を輩出した神戸の真正ボクシングジム所属となる。

 神戸市の体育館で行われた公開プロテストではキャリアのある選手相手に優勢な戦いをみせ合格。5月27日に和歌山ビッグウエーブで開催された「第24回紀の国KOボクシング」がデビュー戦の場所となった。

 当日、会場には1400人の観客が集まっていた。多くの知人や関係者が見守る中、音楽に合わせて自身の名前が描かれたのぼりが並ぶ花道をゆっくり歩きリングに立った。フロリビック・モンテロ選手(フィリピン)に対して優位に展開するも決定打がなかなか出ない。しかし5回に左フックでダウンを奪いその後も落ち着いた試合運びでデビュー戦を判定勝ちで飾った。

 「目標は、勝ち星を重ねて世界チャンピオンになること。勝ってあたりまえの気持ちでこれからものぞんでいきます」と語る佐伯さん。世界最強の女性を目指し挑戦は続く。

(コラムニスト)