ポスト真実時代の報道は 現場の実情、生徒が質問 鳥取西高で本紙編集制作局長講義

 地方紙や教育機関などで構成する鳥取県NIE推進協議会による出前授業が6日、鳥取市東町2丁目の鳥取西高であった。新日本海新聞社の井上昌之編集制作局長(46)がゲスト講師として登壇し、現代国語の単元「『ポスト真実時代』を考える」から、生徒たちが感じた報道機関に対する疑問について質問に答えた。

 1年生約80人が受講した。生徒は、客観的な事実や真実より、感情的な訴えが世論に大きな影響をもたらしているという「ポスト真実」の授業を受けた集大成として、実際に新聞制作の現場の声を聞こうと、矢継ぎ早に質問した。

 「思い込みや先入観を持たないように何を気をつけているか」という質問に対し、井上局長は「記事にするには目的がいる」と先入観や見立てが取材のきっかけになることはあるとし、そこから正確な報道につなげるため、日頃からさまざまな人と話して知識の引き出しや情報源を増やしておくことが重要とした。

 取材先から深い情報を聞きたいときの方法を尋ねた露木創真さん(16)は「普段の礼儀などで信頼してもらうことが大事だと分かった」と話した。(後藤昇一郎)

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